山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

EEAAO

と、言うわけで。

色々思い返してみれば、色々と面白い、興味深い映画です「エブリシング~」#eeaao

多面的で広い世界を描きながら極端に狭い範囲の話を描いている。しかも、世界中で理解しやすい「家族」がテーマのSFて。

 

スローターハウス5」に似てるって話もあるようですが、「スローターハウス5」ファンのワシから見たら、「似てねえよ!」と思うのでした。

映画の「スローターハウス5」高校生のワシは大好きすぎてビデオもない時代に、「なんとかもう一度見たい」と熱望しながら原作を買ったという思い出の作品です。

この映画、オチが「おっさんの夢」なんで今見ると、印象も違う予感しかないです。この「スローターハウス5」は、人生に対する皮肉や絶望が基本にある映画だと思うので…

 

ワシが「エブリシング~」で一番感動したのは「岩のシーン」(多分、ワシが岩になっても同じことをすると思う←「意志(石)をもった岩」ってwか)

それと「大きなかぶ」のシーンも好きです。

「指がソーセージに進化した人類」も好きでした(何故か性的に興奮すると?チーズソースが溢れてきて、ベタベタになってしまうという謎設定を繊細にロマンチックに描いたのは大笑いしてしまった)

 

それと改めて思い出してみれば、この映画、優しいだけのデクノボーみたいな旦那が実は主人公なのかもしれないと思い至りました。

主人公エヴリンは最初から最後まで基本、変わらない。

なんなら娘のジョイも変わってない。

でも優しいだけのウェイモンドは映画最初の方と終わりの方では、その印象が違って見えるんですよね、コレが不思議。

ただ優しいだけの男。

男らしさから一番遠い男。

でも、映画を見ているとこの男に対してなんとも情が湧くというか(ワシはもともとこういう男が好きという弱点がある いわゆる絵に書いたような「アルファ男性」が苦手)

「駄目なやつだけど、ま、いっか!」と思わされるものがありますよ(他の人は知らないけどワシにはある)

 

英語圏ではアルファ男性に対するワードで「ベータ男性(beta male)」という言葉があるんですね(今日知った)

日本語にすれば「草食男子」みたいに言われることもあるみたいですが、「草食男子」なんて本当に実在するのか?とワシは怪しんでます。

「繊細男子」はいる気がしますが。

このウェイモンドは「良い繊細男子」でしたね。