山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

11月は逢魔が月 その14

「家財道具の処分は業者に頼もう」と決めて、明日の段取りを決める。明日朝、ダンナは仕事の入稿なので忙しい。ワシが子供たちを連れて一足先に明日朝、義弟宅に戻り、子供たちとごみを出しながら業者を呼んで家財道具処分の見積もりを出させ、未払いになっ…

11月は逢魔が月 その13

ダンナはそのまま義弟の遺体と一緒に葬儀社の車で斎場まで行く事になったので、「ワシが来て丁度よかったじゃん。アナタの車はワシが運転して斎場まで持って行ってやるわ」と言うと、ダンナ、「助かった」とか言っている。斎場に行くと生協の係りの人も来て…

11月は逢魔が月 その12

そしてダンナがこんな事を言う。「今朝、ミカボが持たせてくれたものが全部、役に立ったよ」まず、ワシが自分のヘソクリから「何かあるといけないから」とダンナに3万7千円を渡していた(ワシの虎の子ー!)他には、ガラドリエルになって渡した「ウチの井戸…

11月は逢魔が月 その11

で、その時ダンナから聞いた話は以下の通り。カギで義弟宅の玄関ドアは開いたものの、家の中は整然としてて人の気配が無い。「コレはおかしい」と流石のダンナも気がついて、家の中を見渡すと、「バベルの塔」は更に成長してて、家の中には「寝る場所しか残…

11月は逢魔が月 その10

するとその電話の一時間後には税理士さん、ウチのダイニングに座ってらっしゃる(早)帳簿と書類一式渡すと、「コレは全部お預かりして私がやっておきますんで」とおっしゃる。うぅ、ありがたい。次はパート先に電話し、「親戚に不幸があったので、しばらく…

11月は逢魔が月 その9

さて、そうやって一旦、電話を切ったものの、どうも話しが変だ。あの潔癖症の不潔恐怖症の義弟がホームレスに?まさか!?あの自分の命より大事な宝物一式を家に置き去りにして??まさか、そんな事が起きる訳が無い!!もし、本当に家の中に義弟の姿が無い…

11月は逢魔が月 その8

あまりにもダンナが呑ん気なのでちょっと頭に来て、ダンナには怒られるかも知れないが、「あのね、今日は昨日以上に疲れる日になるよ。アナタの人生において、多分、最悪の日になるんだから、覚悟しなさい」とワシは言った。するとダンナはどうもワシが言っ…

11月は逢魔が月 その7

一応、11月1日の昼間にワシは実家に、「かくかくしかじかで、こんな荷物と手紙が義弟から突然送られてきた。義弟はもう死んでいるかも知れないので、明日か明後日にはウチに来てもらって子供たちを見てもらうような事になるかもしれないので覚悟しておいて」…

11月は逢魔が月 その6

子供たちを風呂に入れ、「ダンナは迷わずに義弟宅に辿りつけたかしら?」と思いながらベッドに入ったら、ダンナから電話。「たどり着いたんだけど、やっぱり弟は帰って来なくて、ずーっと家の前で待っているんだけど…」と言う。「義弟は中で死んでいるんだろ…

11月は逢魔が月 その5

「チャイムを鳴らしても返事が無い」って事は、「出かけている」か「もう中で死んでいる」かのドッチかなんだろうが、ワシとしては「中で死んでいるな」と思っていた。なぜそう思ったかと言うと、「居なくなりますから」という言い方にしても、やはり、あの…

11月は逢魔が月 その4

Nさんというのは、実は親戚でも何でもない「知り合いのオジサン」に過ぎない。亡くなった義母が少女時代を一緒に過ごした女性(以下N夫人と記す)の旦那さん…というダケの関係。このN夫人という人は、義母の少女時代から、「お姉ちゃん」と慕ってくれた女性…

11月は逢魔が月 その3

同封されていた義弟からの手紙の内容は、大体、以下の通り↓「●●氏へ私はもうすぐ居なくなりますので、荷物を送ります。直線定規は箱に入りきれなかったので、今月中に取りに来てください。 ●●(義弟の名前)」コレを読んで真っ先に思ったのは、「あ、義弟は…

11月は逢魔が月 その2

カギがこうやって送られてきたものの、同封コピーの数字のナゾは解けないし、わざわざ消印がつかないように工作しているって事は、「送り主は自分が誰なのか知られたくない」って事だから、「あえて詮索する必要も無いか」と考えて、カギは放置してたワケで…

11月は逢魔が月 その1

と言うワケで「今月は魔の月」でしたな(--;しかし、こうやって振り返ってみると、なんとも忙し過ぎて全ての事柄が矢のように飛びすさって行くので、段々老化の一途を辿る我が灰色の脳細胞も自慢の記憶力がアヤフヤになりつつあり、「ここらでちゃんと、まと…

「ノーライフキング(無機物王)の王国」

という事件がキッカケで、義弟との交流はまったくナシノツブテになってしまったのだった>我が家アレは1992年の2月だか3月だかの出来事だったんだが、今にして思えば義弟は当時、まだばりばりにマルチ商法の会社とまだつきあってて、多分、それでお金が必要…

初志貫徹男

とまあ義弟の死後、色々過去のかかわり合いを思い出してみると、ホンマ、ロクな事ないな。なんか一方的に迷惑を掛けられ通しだった(その態度は実際、最後の最後まで貫かれたんだから、「終始一貫」「初志貫徹」と言えば確かにそうなんだが…キャラクターは変…

借金バカ一代(実は二代目なのだが)

すっかりソレで全部が終わった気になってて、「いやあ、義弟もそんなに被害を被らなくてヨカッタなあ。ワシ、気がついてヨカッタ」とかなんとか思いながら。当時生きていた義母も、「最初に払った10万チョットはもう帰ってこないみたいだけど、でもこれも社…

終わった筈の詐欺事件

姉歯さんて…ズラですか?とかなんとか言いながら、誤魔化そうとしているワシ…。昨日の日記で義弟が巻き込まれた詐欺事件の事を書こうとか思っていたのだが、なんせこの事件に関わった人…大多数がまだ生きているしな。…書けねえorzうーん、ボカして大まかに書…

穴を掘り続ける男

いわゆる「ゴミ屋敷」というのが最近は世間でも知られるようになって、テレビ等で報道されているが…アレって昔からあったよね?ちょっと偏屈(?)な変わり者のジイサンが、ゴミでバリケードを築いて、家屋敷を砦状態にして守っているってのは、「町内に一軒…

悪いけど理解できない

今回の事で、思ったほど傷ついてもいない自分の冷血さに素直に驚く>ワシ昔からこうなる事への予感を確実に持っていたせいか、少しも驚かなかったというのが、正直な感想。実は義弟は思春期頃から異常なまでの潔癖症であった。ワシも二十歳の頃は、今以上に…

深夜の高笑い

さて、ダンナは夜になるとやっぱり色々思い出すらしく、なんかツライらしくて、ワシが寝る前にベッドで本なんか読んでいると、ゴソゴソと隣に入ってくる。我が家の寝室は、ダブルベッド一台とシングルベッド一台がくっつけて置いてあり、昔はコレに親子四人…

ルビコン川は違うダロ

と言う訳で、昨今の辛かった話苦しかった話、頭に来た話(コレがイチバン多かったか?)は全て三途の川だかルビコン川に流してしまい、忘却の彼方へ…ザザザ????…とかなんとか言っていたら、五月雨方式に義弟が未払いだった電気料金やら電話料金やらの請求書…

インファナル・アフェア

「はー、そんな事が出来るんですかね。出来るものならやりたいが…なんたって墓参りに行く度にあのゴーツクばりな住職の顔を見るのがいけすかないし」と言うと獣医、更にこう言う。「坊主のくせに勉強不足で、金儲け主義。頭の中は寺の経営に精一杯のクセして…

思いがけない申し出

とまあ、今回の事でも今までの事も含めて、実はワシは、もう散々書いているけど、義弟の事を全然許しては無いのよ。第一、あの繊細なダンナに、わざと遺体を発見させるように仕向けた行為からして、絶対に許せない。「オマエ、甘えるのも大概にせえよ!」と…

色んな怒りや悲しみ

その住職の言い草が酷くて、すっかり気持ちが参ってしまった>ワシら夫婦曰く、「葬儀も四十九日もヤラナイなんて、後々、オタクの家系に困った事が起きても知りませんよ」とかなんとか。まーさーかー、坊主に恐喝されるとは思わなんだわ、ワシ!(爆)そし…

住職はカネに汚いイヤなヤツ

で、11/2の昼に遺体を発見し、11/3に火葬とあいなった。生協の担当者が出向いてくれ、「事情が事情だけに、お通夜や告別式はもうナシで、お骨をお墓があるお寺さんに持っていかれて、骨葬式というカタチで簡単に済ませられ、納骨もその時になさったら…」と提…

火葬料金は五倍

今回の義弟の自殺で咄嗟に思った事は、「葬式、どうしよう!?」であった。ウチと義弟宅は90キロ離れているし、ダンナ方の親戚は全員、義弟宅の近所に住んでいるがなんせ80歳超のおばあさまがたが大勢…義弟がおそらく自殺したと思われるその日は寒かったが、…

ヘルピングハンドはまだまだ

ダンナから訂正が入る。「義弟の部屋を片づけに来た業者さんは全員で4名」「その4名がかりでも約束の時間までに終了できなくて、全員、グタグタになっていた」「オロナミンCは4名の業者さんに6本あげた。ケチなオレにしては破格の扱いである」__以上、ダン…

やっと泣ける

なんだかんだで日々は飛びすさって行く。さて、パートの方であるが、幸か不幸か、義弟の残したもの一切合切の処理手続中はタマタマ休みが重なっている時期で、パートは一日だけを忌引きとしてお休みしただけで済んだ。すると色んな人が心配してワシの様子を…

とんでもねえ家系

やっぱりどう考えても、義弟の家の荷物は処理業者に頼むには、軽く見積もっても10万はかかる物件だったもんな。「悪いコトしたなあ」と思ったが、6万円で受けてくれたんだから仕方ない。本当なら心付けとして、来てくれた業者さん二名様には五千円ずつでも包…