山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

2005-11-30から1日間の記事一覧

11月は逢魔が月 その14

「家財道具の処分は業者に頼もう」と決めて、明日の段取りを決める。明日朝、ダンナは仕事の入稿なので忙しい。ワシが子供たちを連れて一足先に明日朝、義弟宅に戻り、子供たちとごみを出しながら業者を呼んで家財道具処分の見積もりを出させ、未払いになっ…

11月は逢魔が月 その13

ダンナはそのまま義弟の遺体と一緒に葬儀社の車で斎場まで行く事になったので、「ワシが来て丁度よかったじゃん。アナタの車はワシが運転して斎場まで持って行ってやるわ」と言うと、ダンナ、「助かった」とか言っている。斎場に行くと生協の係りの人も来て…

11月は逢魔が月 その12

そしてダンナがこんな事を言う。「今朝、ミカボが持たせてくれたものが全部、役に立ったよ」まず、ワシが自分のヘソクリから「何かあるといけないから」とダンナに3万7千円を渡していた(ワシの虎の子ー!)他には、ガラドリエルになって渡した「ウチの井戸…

11月は逢魔が月 その11

で、その時ダンナから聞いた話は以下の通り。カギで義弟宅の玄関ドアは開いたものの、家の中は整然としてて人の気配が無い。「コレはおかしい」と流石のダンナも気がついて、家の中を見渡すと、「バベルの塔」は更に成長してて、家の中には「寝る場所しか残…

11月は逢魔が月 その10

するとその電話の一時間後には税理士さん、ウチのダイニングに座ってらっしゃる(早)帳簿と書類一式渡すと、「コレは全部お預かりして私がやっておきますんで」とおっしゃる。うぅ、ありがたい。次はパート先に電話し、「親戚に不幸があったので、しばらく…

11月は逢魔が月 その9

さて、そうやって一旦、電話を切ったものの、どうも話しが変だ。あの潔癖症の不潔恐怖症の義弟がホームレスに?まさか!?あの自分の命より大事な宝物一式を家に置き去りにして??まさか、そんな事が起きる訳が無い!!もし、本当に家の中に義弟の姿が無い…

11月は逢魔が月 その8

あまりにもダンナが呑ん気なのでちょっと頭に来て、ダンナには怒られるかも知れないが、「あのね、今日は昨日以上に疲れる日になるよ。アナタの人生において、多分、最悪の日になるんだから、覚悟しなさい」とワシは言った。するとダンナはどうもワシが言っ…

11月は逢魔が月 その7

一応、11月1日の昼間にワシは実家に、「かくかくしかじかで、こんな荷物と手紙が義弟から突然送られてきた。義弟はもう死んでいるかも知れないので、明日か明後日にはウチに来てもらって子供たちを見てもらうような事になるかもしれないので覚悟しておいて」…

11月は逢魔が月 その6

子供たちを風呂に入れ、「ダンナは迷わずに義弟宅に辿りつけたかしら?」と思いながらベッドに入ったら、ダンナから電話。「たどり着いたんだけど、やっぱり弟は帰って来なくて、ずーっと家の前で待っているんだけど…」と言う。「義弟は中で死んでいるんだろ…