山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

11月は逢魔が月 その14

「家財道具の処分は業者に頼もう」と決めて、明日の段取りを決める。
明日朝、ダンナは仕事の入稿なので忙しい。
ワシが子供たちを連れて一足先に明日朝、義弟宅に戻り、子供たちとごみを出しながら業者を呼んで家財道具処分の見積もりを出させ、未払いになっている公共料金の支払いの手順を整える。その後ダンナと合流…と決めた。

「じゃあ、そういう事で」と、ダンナの車をワシが運転して山麓の家に戻る。
義弟はあんな大男だったのに、今は小さな骨壷に納まり、ダンナの膝の上。
「なんともはや、我が儘放題で最後は兄ちゃんの膝の上かよ」と思いながら、ダンナの車を運転して帰る。
ストリームのエンジンはワシの愛車のフィフィとは大違いで(--;踏み込めば軽快にスピードがアップする。
久しぶりの高速運転だったが、なんの不安も無く山麓の家まで戻る事が出来た。
「これなら明日、子供たちとフィフィで来ても大丈夫かも」と調子に乗って言う。

家に戻ると実母が料理を作って子供たちと待っててくれた。
ありがたくいただく。
子供たちにとって、斎場&焼き場での体験は強烈だったらしく、「眠れない!」と娘二人が夜な夜な大騒ぎ。
「これからしばらくお骨は家にあるんだから、馴れてくださいよ」と言い聞かせて、ワシも疲労困ぱいで気を失うように眠る。

・11月4日
早朝、実家両親が熊本に帰る。「お疲れさまでした」と見送る。
朝食後、ダンナより先に娘二人連れてフィフィで家を出て、義弟宅を目指す。
「頼りになるのは自分だけー!」と言い聞かせて高速を運転。
しかしフィフィのエンジンはやはり非力で、「これくらいで丁度イイや」とボンヤリ運転していると、「80km/h」orz
軽自動車にも追い抜かれる始末。

無事義弟宅に着き、関係各所に電話して請求書はウチに送ってもらうように指示を出す。
ドンドンゴミをまとめて娘二人に指示を出してゴミ出しするのだが、やってもやっても終わらない。
見積もりに来た廃品回収業者が「6万円でドウでしょう」と言ってくれて嬉しくて泣ける。
6万でこのバベルの塔を片づけて下さるのなら全くありがたい。
願ったり敵ったりである。
「ソレでお願いします!」とその場で即答し、「契約成立」となる。

ゴミ出ししながら義弟の旧悪が次々露見するのだが、それはまた別の話し。
昼前になってダンナ、入稿が終わってワシらと合流。
「精進落としだ」と焼き肉のランチを食べに行く。

__このシリーズ、終わり