山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「海獣の子供」

「この映画は多分、大スクリーンで見た方が良いんだろうな。そろそろ終わりそうだから、イッチョ出かけるか」
ってんで、イオンシネマへ出かけてきました。
良いですね、イオンシネマ
このご時世、軒並み映画館料金が値上がりしている中で、未だに割引価格1100円を死守してるし、シニア割は55歳から使えるし。駐車場も無料なんで映画を見に来たのに時間を心配してそわそわするって事が無いのが素晴らしいです。
家から遠いけど、やっぱりイオンシネマには通い続ける予感(;^ω^)

んで、見てきましたよ「海獣の子供
予告編はこんな感じです↓



まあ…監督のやりたいことはよくわかったし、「夏休みに見る映画」としては最適なんですが。
いかんせん、「脚本が弱い」本当にココが残念。

ミクロはマクロ。
海と宇宙は呼応し、生命が今も深い海の底で織り続けられている。
今こそ、その生命を称える祝福の歌を歌おう!!

みたいな話なんですが…

いかんせん、主人公があまりにもクソガキで全然共感も同情もされないのが残念無念。
「この子は今こそこんなふうだけど、あと5年もしたらアル中になるんだろうな」という予感しか無いのに、「なんでこんな大事な場面のゲストに迎えられるのよ!?」と考えると、
「それは主人公だから」
という一点にしか理由が見当たらなくて、「なんじゃこりゃ」になってしまうんですね、気分的に。

そりゃあもう、アニメーションは素晴らしいですよ。
ほぼアート作品です。
大画面に耐えうる繊細で緻密な画面づくり。
海の中で魚や獣たちが動けば、その水流は渦を巻き、次なる生命を生み出す小さな銀河となって生き物たちの体にまとわりつき、流されて行き、結果スクリーンから溢れ出します。
アニメの語源アニマこそ、「生命のない動かないものに命を与えて動かすことを意味する」じゃないですか。

アニメーターたちは物言わぬ、動かぬ絵を動かし、スクリーン上に生命を生み出して見せているんですよ。
この仕事っぷりが本当に素晴らしい。
でも、本当に良いのがココだけで(;´Д`)

あとは「2001年宇宙の旅」とか「グラン・ブルー」が好きな作者がそのあたりの作品にリスペクトを捧げつつ、自分の中の物語を描いたんだろうなというのは察せられるんですけどね…

ただねえ…
「映画の基本的な教養がない人にはもう何や何やらな世界にしか見えないだろうなあ」という気がします。
映画ファンのオジサマ族には受けが良さそうです。
うーん、脚本がなあ。本当に残念。
両親の改心の理由が全然わからないし、ラストシーンも「そう言えば、この問題は全然片付いてなかったんじゃなかったっけ?」な気がして、ある意味ゾーーーっとしますw
アングラード博士の名前は「ジャン・ユーグ」だと思う人ー!?挙手(^_^)/ハイ