山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「鍵」

市川崑地獄はまだまだ続くー(^_^;)
今日のお題はコレです→「鍵」(1959年 市川崑監督)

むかーーーし見たことがあるのですが、なんだこの新鮮な感覚w
まるで初めて見るようなw

高齢になって(下半身が)不如意な事になってきたおじさまが、青年医師を娘の結婚相手にと家に招き入れるようになった事で始まる不思議なラブゲーム_みたいなお話です。
このおじさま(中村雁治郎)の妻が京マチ子さまなんですね。
このメイクが素晴らしい!峨眉美人とはまさにコレ!
そして色気が全身から駄々漏れってます、まさにコレ、全身が性器!!オゥイェッス☆

娘と青年医師キムラ(コレが仲代達矢
キムラと妻
妻と夫
それぞれが肉欲に身を焦がし、ジェラシーしながらも何故か快感を覚えているとおぼしき、まさに変態の世界を、市川崑は歪んだ奇妙なおかしい世界として描くんですね。


谷崎潤一郎の世界をコメディとして描くというウルトラCを決める不思議映画です。
この危ういバランスで繰り広げられるラブゲーム、いつまでも続くもの…と思われたのに、ちょっとした人の思いがけない悪意で幕を下ろします。
以前見た時と同様。霊柩車三連発のシーン、やっぱり大笑いさせてもらいました(^_^;)

すごいわー、このフェムダムの世界観をお笑いとして見せる高度な技術。
あの下手くそい「映画女優」を撮ったのと同じ監督とはとても思えません。
日本画のような、墨絵のようなダークな色合いで京都の夕暮れ時を描くゴッド宮川の技も素晴らしいです。