山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

GONIN2

とある仕事がお休みの日に。
「そう言えばGONIN2て見たこと無いな…」
と思い立ちまして、「予告編でも見たいな」とネットをウロウロしておりましたら。
何故かこの映画の前半部分だけがアップされておりまして。

「どれどれー」と見始めたらコレが結構面白くて。
「コレは借りて来てちゃんと見なきゃだな」と思って最寄りのレンタル屋に行ったら何故か、既に借りられててですね。
「誰だーワシの行く手を遮るのわぁー」ヽ(`Д´)ノウワァァァン! と、なったのが先週のこと。

で。今週になって再びレンタル屋を訪れたら、ありましたがな「GONIN2」(緒形拳 余貴美子 石井隆監督・1996年)
早速、見てみました。

なんか想像以上にいい映画で。
見終わって感動の(´д⊂)涙を流しているのは多分、日本中でワシだけの予感…w

前作「GONIN」がバブル崩壊後、行方を失った5人の男たちが起死回生を狙って暴力団と戦うバイオレンス映画だったわけですが。
この「GONIN2」では直接、物語の連続性はないものの。
やはり、バブル崩壊後、追い詰められた5人の女たちが同じく追い詰められ、行方をなくした一人のおじさん(緒形拳)とともに暴力団と戦うバイオレンス映画になっております。

小さな幸せを求めて妻(多岐川裕美)とつましく暮らす鉄工所の社長(緒形拳)は、借金の返済期限を守れなかったばかりに飼っていた鳩を殺され、妻をレイプされます。
妻は心が壊れ、ついに自殺。

復讐を誓うおじさんは自宅兼鉄工所にて鉄を削りだして叩いて鍛え抜き、自作の日本刀をこさえて復讐に向かいます。
一方、ジムを経営する女社長(余貴美子)はパトロンに見放され、自分の拠り所であるジムを取り上げられそうになって、自暴自棄になっている。
宝石店の店員(喜多嶋舞)はヤクザの恋人の仕事に協力しようとしている。
女子高生に扮して売春で稼いでいる執行猶予中の中年女性(大竹しのぶ)は商売あがったり状態。

これに夫を愛人にとられた女と心の傷を持つ女が加わって、一つの猫目石の指輪をめぐってドラマが始まるんですね…

非常に感心したのは、「この映画は日本からジョン・ウーへの回答である」という部分ですね。
前作「GONIN」はアメリカで「レザボア・ドッグス」を見た竹中直人が石井監督に「男だらけが出てくるこんな映画があってね」という話をして。
「ソレを日本で作ったらどうなるんだろう?」と石井監督が「レザボア・ドッグス」を見ないままwこさえた映画だそうです。
レザボア・ドッグス」がそもそもアメリカ人であるタランティーノ香港ノワールと呼ばれる、ジョン・ウーを始めとしたあのあたりの暴力映画にインスパイアされて作った映画なので。

この「GONIN2」は巡り巡った香港ノワールが世界を一周して日本にたどり着いた映画_と言えるような気がします。
女優たちがおしげもなく脱ぐのがいいですねw
喜多嶋舞なんて「そ、そこまでやるっすか!?」状態。

でもって、一番の見所は、鶴見辰吾演じるモヒカンのヒットマン

※「あーじがとごーじゃまーす」(「DEAD OR ALIVE 犯罪者」)に次ぐ怪演_と思ったら「GONIN2」の方が先じゃった!わーーーおw(°O°)w


※石井映画ではどの女性も強く美しく見えますな。