山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「ROCK AND SYMPATHY」 tribute to the pillows

「ROCK AND SYMPATHY」 tribute to the pillows

「受け継がれるアゥイエー」 ☆=4

いわゆる「若手バンドのショウケース」的トリビュート・アルバム。
このアルバムの全体を聞いて感じることは。
「まあ、なんていい曲ばっかり」と言う事と。
「アレンジ次第でこうもなるか…」と言う軽い驚き。ですね。

とことんPOPにもなれる。ROCKにもなれる。
こんなにも豊かな音楽があるのに、一般的な知名度は今ひとつ…だけど結成25周年だぜ!という_まあ非常に珍しいバンドです>ピロウズ

そんな立ち位置にもかかわらず(?)若手バンドに対する影響力も大きく。
「少年時代にピロウズを聞いて音楽の道を目指したぜ!」な方々が集って出来た今回のトリビュートアルバムです(前回の15周年の時のトリビュートアルバムが_ピロウズ側からの相手ミュージシャンに対しての、「15周年のお祝い代わりにカバーしてください」だったものとは作られた経緯が全然違う)

「なるほど、みんな鍵だらけの部屋にこもった少年時代」を過ごしてピロウズにリスペクトを感じてきたのだな_という雰囲気は_確かに感じますが(^_^;)
全体的に「若い!」「アレンジが若いよ!!」ですねw

勿論、苦手なアレンジもありますし。
全体的にそれぞれのバンドが「似ている」と感じる部分も多い(それこそ差異が微妙すぎて)ですが。
でもソレが「イマドキ」ということなのかもな、と思う次第。

このトリビュートで初めて知ったバンドも幾つかある(グッドモーニングアメリカ東京カランコロン)のですが。
元から知ってたバンドも「なるほど!こんな部分もあったのか」と新しい発見もあり、楽しいアルバムであります。


個人的にはピロウズとその楽曲への愛情やリスペクトが感じられるアレンジが多くて好印象ですね。
WHITE ASHの「俺たちのバンド名の由来の曲はコレだー!」的な(謎)レイドバックな導入からの原曲の雰囲気に近い後半の展開。このアルバムの幕開けに相応しいですね←何故、上から目線…
GOOD MORNING AMERICAの若々しいアレンジ(人によっては好き嫌いあると思われますが<大体その根拠は「この曲はそんな軽いもんじゃねえんだよ」的なアレかと)
9mm parabellum bulletのとても生真面目なカバー(しかも遊び心もあり)に好印象 今まで「ムード歌謡ロック」とか言っててごめんねもっと真面目に聴くね今度から
BaseBallBearこいさんの「ピロウズ愛」はよく伝わった!
WEAVERのおしゃれアレンジ
Scars Boroughのパキッとした解釈
東京カランコロンのおもちゃ箱をひっくり返したみたいなキュートなアレンジ
カミナリグモの原曲を深く理解した真面目な世界観(は好き嫌いが別れると思う_なにより陰気だし<でも「陰気」こそがピロウズ最大の魅力でもある)
UNISON SQUARE GARDENのオリオンなぞるアレンジは「おお、これではついつい時代に流されて歌っちゃいそうだな!」という予感も有り(でもそれはバンドのキャラクターでありそれも魅力のウチと思う)
シュリス・ペイロフのゴリゴリにオルタナなアレンジ(原曲に忠実)は色褪せないというか、何度聞いても飽きませんな。
a flood of circleのカッコイイブルドラはまさに「21世紀仕様」
ふくろうずのハイブリは_コレが一番好き嫌いが分かれそうな予感。サビを頭に持ってきたのはウマイですね。
髭のストカメはもう換骨奪胎 このアルバム中最高傑作(ワシ認定)
ボヘミアンズは「おお、ライブ見てみたい!」という気になりました。

みなさんの好き嫌いも教えてね☆(ゝω・)v