山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

for young persons guide to the bloodthirsty butchers

と、言うわけで。
今の愛聴盤はコレでございます↓

Yes, We Love butchers ~Tribute to bloodthirsty butchers~ Mumps

コレが予想以上に良いアルバムでねえ(感心)
なんかもう、ピロウズのトリビュートがどうでも良くなってしまう()ような出来の良さなんですよ。
当然、バンドのフロントマンが急死してしまい、バンド活動そのものが望めなくなってしまったブッチャーズに捧げられたトリビュート・アルバムと。
25周年のお祝いで若いバンドが集まって作られたトリビュートでは方向性が全然違いますわな。

でも、ま。
ピロウズのトリビュートが、概ね全体的にリア充臭いキャイキャイした出来なのに比べると(ごめん、本心なの)
ブッチャーズのこのトリビュートの、なんとも知れない。
愛情と惜別と慟哭に満ちた内容は…濃いよ濃すぎだよ…聴いてて泣いちゃうよ(´д⊂)

この空間を切り裂くような破壊的なギターの轟音。
そうだよ、ワシが聴きたかったのはコレなんだよ!(・∀・)

ピロウズは…一応()ギター・ロックてことなのに。
トリビュートではギター成分が実に薄くて。ロック成分も薄めで。
…寂しかったのよね。

実はあのトリビュートで一番ワシが不平不満に感じたのは…ソコだったんですよね。
そしてワシは改めて思ったのです。
「なるほど、ワシはピロウズあのギターでなかったら、ここまで好きにはならなかったんだな」
とね。
だから山中さわおのソロアルバムにもあんまり感心がないんですな。
ライブを見ても、「ああ、頑張っているな。でも、ピロウズが見たいな」と寂しさが募るだけだったのはソユコト。

このブッチャーズのトリビュートは。
間違いなく、ギターの轟音に満たされてて。
シミジミと吉村さんの不在という事実の悲しみが胸に迫ってきて。泣けますねえ…

このトリビュートで一番びっくりしたのは、「襟がゆれっぱなし」な事(^_^;)と。
想像以上に若手バンドの曲の解釈とリスペクトが素晴らしくて。
そこにも泣かされましたねえ。

今まで「進撃の巨人」のEDテーマでしか知らなかったcinema staffの感傷的で悲しみが爆発するような「僕達の疾走」の素晴らしさ。
まさに拍手もんですよ。
コレはもう、彼らのオリジナルアルバムを買うしか無いでしょ!(σ・ω・)σ今でしょ!!w

そしてLOSTAGEの解釈による「ジャック・ニコルソン」の無頼と同居する純情の忠実&見事な再現っぷり。

怒髪天のディスコミュージック化されたブッチャーズもなかなかにキュートでありながら、聞いていると涙が出てくるのは多分、彼らとブッチャーズの関わりの歴史(怒髪天ギター上原子さんと吉村さんは小学校の同級生)のなせる技でしょうか?

ピロウズはいつもどおりの見事なカバーですが。
ココは一つ、同じ「無題」に収められている「Black Out」をカバーしても良かったんじゃないかな?(大きなお世話)