山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「八日目の蝉」を見る

陣痛待ちの間、やることもないので家で映画見てましたw
さて、お題は「八日目の蝉」
NHKのドラマで2回ぐらい見たのかな?でもなんだかドラマのテンポに乗りきれずに途中放棄したものと同じ原作の映画化であります。
さて。


初号機と見てて二人で号泣(^_^;)
コレは…陣痛待ちの時間に見るにふさわしい映画だったかもですなw井上真央が何故、いつも男装(?)していたのか?の謎も劇中後半で明らかにされるし。
「なんでこんな男と?」と非常に理解に苦しむ劇団ひとりのキャスティングもグー。
生理的な嫌悪感しか与えないストーカーに惹かれる主人公の悲劇。
「おおお、歴史は繰り返される…」と言いつつ鑑賞。

小豆島の美しい風土。
その土地に根ざした人たちの歴史と文化、風習の素晴らしいこと。
そこでほんの束の間、幸せな夢のような日々を過ごす偽物の親子の本物の愛の暮らし。

「実のお母さんには愛されて無くてもニセのお母さんに十分愛されたんだからいいやん!」
と、陣痛待ちの初号機のこの叫びがまさにこの映画の本質を言い当ててましたなw
確かに犯罪は許されぬことだし、壊れた夫婦関係で家族を続行していくことに困難が多いことも十分知っていることだし。
でも「コレはコレでよかったのだ」と思わせられる…不思議な映画でしたね。

「脚本がいいなあ」と思ったら奥寺佐渡子さんでした。
ワシ、この人の「学校の怪談」シリーズ大好きなんです。
なんというか。もののあはれとか人の心の機微をよーわかってらっしゃる脚本家さんで、ワシ、大好きなんです。

この「八日目の蝉」にも最後、なんとも明るい未来が予感されるエンディングが用意されております。
そう、みんなそう思って親になるんだよね。
もし、うちの初号機も世間の声に負けて堕胎とかしてたら、こんな気持でこんな風に安らかに日々を過ごして映画を見て感動するなんてことは出来なかったんでしょうな。

レトルトが歯を食いしばって踏ん張ってくれたおかげで、赤ちゃんを待っております。
「生まれておいで。一緒に色んなことをしよう。美味しものを沢山食べよう。色んな場所に出かけて行って、その風景を見よう、体験をしよう。本を沢山読んで、空想の旅に出よう。みんなで守るから安心して生まれておいで」
こう自信を持って言えることのなんと素晴らしいこと。