山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

精密検査を受けるワシ

大雨の中、渋滞に巻き込まれながらヨロヨロと大病院へ。
予約時間にすべりこみセーフで自動受付にカードを入れるとプリンターから紙が出てきて、「地下一階へお越しください」との事。
「地下一階」と階段を探すが、地下へ行く階段が無いw(2階へ向かう階段しか無い)
エレベーターも無いっ(^^;;
お腹の大きい美人看護婦さんを捕まえて、「地下に行くにはどうしたらいいのでしょう?」と質問すると、
「入院用エレベーターでしか地下には行けませんよ」と教えていただく。

以前迷ったあたりにある入院用エレベーターを発見。横に階段があったので階段を駆け下りていると、すれ違い様の奥様が、
「もう!何ココ。今自分が何処にいるのかいーっちょんわからん!!」と怒っておられた(^^;迷子デフォ病院w


地下一階の「放射性同位元素使用室」と書かれた黄色の禍々しい看板つきの部屋の前で待つ事30分。
順番が来て、「ラジオアイソトープ」を静脈に注射される。
つまり、「ワシ、今、放射性同位体を体内に入れられているよー!!」ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!って事です。

コレはガンが骨に転移してないか?を調べるための「骨シンチグラフィ」の検査の為の準備です。
この放射性薬剤が骨に集まるので、注射を打って3時間後。ガンマカメラで撮影するのです。
ワシは「まさか、直接骨に注射するとか??」と思っていたのですが、そんな事はなかったw痛くもなく、注射は終了。

お次はCTへ。
人生初CT!(いや、この日は人生初の検査ばっかりだけど)
パンイチになって検査着を着、ヨード造影剤を静脈に入れられる(こんなに色々入れてワシの体は大丈夫なんだろうか?と不安になる)
ところがココで看護婦さんが失敗。
「な、なんか痛い気がしますよ?」と言うと、「あ。漏れている失敗(てへぺろ)」ですと…
血管が細い(体は太いのに)ので針を刺すのを失敗したらしい。

再度挑戦。
レーザービームが小さい窓からピカピカ光るのが見えます。

白いトンネルに入って、「はい、息を止めてー」の合図で撮影。「楽にしてー」で呼吸再開。
ソレを数回繰り返して終了。ちょっと閉所恐怖症気味なので、「大丈夫かな?」と思ってましたが全く平気でした。

と思ったら、もうお昼前。
CTの為に絶食してたので、お腹がグーグー鳴ってます。
職員の人に「お弁当食べるような場所はありますか?」と聞くと、「4階の食堂へどうぞ」と言われる。
「弁当の持込してもいいんだ。へー」
と思いつつ外来用エレベーターで4階へ。
暇そうな豪華食堂(目の前はヤフードーム!)で外の風景と国会中継を眺めつつ自作の弁当をパクパク。
いつも自分は作るだけで食べない弁当ですが。おいしゅうございました

「次の検査は4時からだけど、おやつ用に持ってきたバナナ、食べる場所は待合室にはなさそうだな。お腹いっぱいだけど食べておくか」
とおやつ用バナナまで食べたのが運の尽き。
苦しくなってしまってちょっと後悔する。

時間が来たので骨シンチグラフィの撮影に挑む。
予約時間の10分前だったけど撮影開始。
検査着に着替えてベッドの上に仰向けになると、レントゲンのカメラが本当に「目と鼻の先」(10ミリ程度の距離)にあるのでギョッとする。
ギョッとするけど、音もせず、静かな空間で横になっているので、気がついたらマジ寝してて、自分の寝息にビックリして目を覚ます。ヨダレまで垂れておる。大問題

全然予約時間じゃないけど、MRI検査室に移動。とりあえず、登録だけしておこうと自動受付を済ませると、
「今すぐ出来ますよ」と言われ、「じゃあお願いします」と検査室に入る。

想像以上にデカイぞMRI

ワシの脳内イメージの2.3倍ほどあるボリュームのある機械です。
白くて丸くて柔らかそうですが、実は柔らかくない(アタリマエ)シーメンス社製

うつ伏せで撮影するので、あーだこーだポーズをとらされて、ひざ下には枕、腕にも枕。
左手には「緊急ブザー」を持たされて、右手にはまた造影剤を注入(本日4回目<失敗を含む)
「はい、そのままで動かないでー」と検査のお兄さんは言うけれど。
バナナで胃が圧迫されて、ワシ、実は苦しいです…

「暑いから、風を当てておきますね。これヘッドフォンです」
と言い置いてお兄さん、ガラスの向こうに消えてゆく。

いよいよ検査開始。
ヘッドフォンに遮られつつも物凄い轟音(ノイズミュージック)が聞こえてくる。
コレはピンクの象と小人さんと天使がトルコの勇壮な軍楽隊を真似て行進してきているな
と、すぐにピンと来ましたよ()

どんがどんががっしゃんがっしゃんどんすかどんすかどんがらがったんどこどこどこどこずんがずんがっずんがらがったん

「この行進、いつまで続くのかなあ?」と思っていると一転、何故か宇宙から鹿威しの音が聞こえてくるではありませんかっ!?

キョポポポポポポポポポーーーーン!!きゅりゅっきゅりゅっきゅるりらろろろろ
「あ、この音。ちょっとしんどい」(ーー;
と思うまもなく、その音は左チャンネルから右チャンネルへ。そして頭上へ。

ぎゃぼぼぼぼぼぼーーー!ごーんごーんごーんずぶぶぶぶぶぶぶブブブブブ
「うわー、気が狂うー!!」
するとなんと、音の振動で自分が横たわっているベッドも自分の体もブルブルと震えているではありませんか。

ずんがごーぐごーーーーーーおぉおぉおぉおぉーーーーーー!!!
ずぼばしゃべだばぞごだごごごーーーーびっびびびびびしゅごべらだーーーー!!!
いよいよ象と小人と天使によるトルコの軍楽隊と宇宙鹿威しによるジャムセッションは熱狂の坩堝となり、皮膚は音の振動に揺すぶられ、全身が「かあっ」と暑くなり、腰の血流はどくどくと脈打ち、汗がだらだら吹き出してきて
もう、ワシ、あの世に行っちゃう…
と思った辺りでようやく検査終了。
まる三日間ぐらいに感じた30分でした()
ヘッドフォンしててアレなんだから、してなかったら即死だわ。検査で即死w

「検査入院して死んじゃう人って結構いるらしいよ」の事情がやっと理解できました。
こんな事したら、病気で弱っている人は死にますよ。危険過ぎる。
健康なときにこそ受けなきゃ!()