山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

やっと泣ける

なんだかんだで日々は飛びすさって行く。
さて、パートの方であるが、幸か不幸か、義弟の残したもの一切合切の処理手続中はタマタマ休みが重なっている時期で、パートは一日だけを忌引きとしてお休みしただけで済んだ。
すると色んな人が心配してワシの様子を見に来てくれる(^^;
店長までがわざわざ出向いてきてくれて、「大丈夫ですか?大変な事でしたね」と声を掛けてくれた。
隣の鮮魚売り場のオバチャンまでもが、「アンタは本当にヨク働いていつも元気で頑張っていて、見てて気持ちが良いよ。私はいつも応援しているからね」と言ってくれた。あはは。
ワシの「年上キラーぶり」はまだ健在らしいや(実は幼い頃から、赤の他人の年配者、男女構わずに異様に支持され愛され続ける人生>ワシ)

最近は仕事の方も随分覚えて、先輩にも仕事を教えたりしている(わはは)
なかなかやり甲斐もあって、チーフの日々のイヤミとシゴキにさえ我慢すれば良い職場ダス。
自分が頑張ればそれがちゃんとその分、売り場に繁栄されて、それがちゃんと数字になってハネ上がってくる…というのは実際、気持ち良いです。
「ワシ、このパート、すごく向いていたのかも…」とか思うのだった<チョット、調子に乗っている。

ダンナの方もこの一週間ほったらかしにしていた入稿指示の仕事に全力投球。
忙しくも楽しい我が家の日々の日常生活が、やっと戻ってきたと言う気がする。

するとダンナもやっと気持ちの整理がついたらしく、ようやく義弟の死を悲しめる心境になったようだ。
夜になって大声をあげて泣く。
今までの嵐のような、恐怖、怒り、当惑、困惑、色んな感情を乗り越えて、ようやく義弟の死を悼み、悲しめる気持ちになったと言う事らしい。

義弟の死後、ダンナが初めて泣く姿を見て、「今まで我慢してたんだなあ。気が張っていたんだなあ」と気がついた。
娘二人と一緒にしっかり抱きしめてあげて一緒に泣く。盛大に泣く。

人の悲しみは泣くという行為によってしか浄化されないのだ。
義弟が心を閉ざしてしまった直接の原因は未だによくわからないが、しかし。義弟にも一度は愛した女性が居たという事実がせめてもの慰めであった。
遺品を整理していたら、若い頃の、タダ一度の、初めての恋人から送られた手紙とカードと写真が出てきた。
写真の中の18才の義弟は幸せそうに笑って、恋人とチューしていた?