山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

実はコメディ映画ファン

一気に冬。
ボイちゃんはやたら元気。寒いのが嬉しくて仕方ないらしい。
「もっとーもっとー」と歩きたがる。

気温が上がらず、日中でも気温は12℃。
タートルネックのセーターを着る。
レンタルビデオが100円の日。
お昼を食べたら、スグに鑑賞開始。

・・・・不覚!
まさか、こんなに泣かされるとは思いも寄らなかった。
製作はファレリー兄弟(「メリーに首ったけ」「ジム・キャリーはMr.ダマー」の監督)
しかも、映画のタイトルは「ギリーは首ったけ」なんていう二番煎じもイイトコの「イカニモくっだらなさそーな二流コメディ映画」(しかも、日本では「劇場未公開作品」)なので、思いっきり油断して観ていたら・・・・

びぇえぇ???ん(大泣き)
ラスト、あまりの感動でしばらく突っ伏して、おいおい声を上げて泣き崩れる。
コンナに泣いたのは今年になっては「リトル・ダンサー」以上である。
ナンテこった!コレでは「本年度ワシ的ココロのツボ押されまくり大号泣映画NO.1大賞!」はこのバカ映画になってしまうじゃんかー!(驚)
こんな二流コメディお下劣身障者下半身ギャグの連発バカ映画に本気で感動させられるなんて!!

しかし、この映画にはお笑いの中に潜む人生の真実が語られている(ソコがスゴイ)
人生はクソで世間は鬼だらけ、無慈悲な運命に無慈悲な人々。
でも、生きている限りはその喜びを享受しよう!楽しもう!自分の思うままに生きよう!と常にファレリー兄弟作品は語っているが、これもまた、然り。
孤独な動物保護協会の青年ギリーが一目でジョーという美貌の美容師にひかれる話。
ギリーは殺処分を待つ捨て犬たちに自分の詩を朗読してやって、その魂を慰めようとする優しい心の持ち主(その詩がまた素晴らしくて、ワシは「本気泣き」)
ジョーもギリーの優しさにほだされて結婚を約束するが、運命は過酷。
ナント二人は「生き別れの実の姉弟」だったのだ!
町中の人間から石もて追われる二人。
ジョーはこの恋を忘れ、昔のBFと結婚する決意をする。

この「ナンボでも深刻に語ろうと思えばドコまでも語れそうなくらい陰々滅々な話」をアクマでも明るく笑い飛ばして映画は進む。
ソコがスゴイ。
悪口を言おうと思えばナンボでも言える話(「不謹慎」「モラルがナイ!」「差別ネタ反対!」)を「あぁ、こーいう人生、羨ましいかも」と思わせる、ソコがスゴイ。
アメリカのコメディ映画の本質はこんな映画にある。