山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

スマートでクレバーな編集でもある

レトルトが週末の4連休に福岡に帰ってくるそうで。
「あら、ソレは良かった。マッドマックスでも見に行ったら?」と言ったものの、赤ん坊連れで映画館は無理だわね(^_^;)
とは言え、せっかく久しぶりに親子三人で過ごせるのだから、赤ん坊はお留守番で両親は映画にというわけにはいかず。
まあ、映画は無理だけど、親子三人水入らずで楽しんできて下さい(^_^)/~

初号機はなんのかんの言いつつも「マッドマックス 怒りのデスロード」かなり気に入ったみたいでw
「また見たい…」と申しております。
ね、あの映画、何故か中毒性があるのよね。
繰り返し見たくなってしまうw

「あの映画はアカデミー賞とか取れると思う?」とワシに聞いてくるので(ワシは選定委員じゃない一介の路傍の貧乏主婦だから、ワシに聞いても無駄&なんの参考にもならないんですがw)
「そうねー、編集賞はあげたいなー。あんなムダのないクレバーな編集は新しい映画文法とも言えるから」
と答えるワシ。

確か編集はジョージ・ミラーの奥さんなんですよね。
すごくセンスのイイ編集で、ソコに一番驚きましたかね。

よく世間では「バカ映画」とか「ストーリーが無い」と言われる「怒りのデスロード」ですが、ワシはとても感心した&感動しましたよ。
あんな言葉が少ない脚本で、演出と編集、演技とアクションであれだけの濃密な内容を示せるんですもの。
「ハリウッドには真似できない感じだよなあ」そこにも感動しました。

シャーリーズ・セロンの生い立ちや女優になるまでの苦労を思えば、このフュリオサ大隊長を演じられるのは彼女しか居なかった。
最初は「あ、ストリート・オブ・ファイヤーに出てきた腕っ節の強い女っていうあの手のキャラか」と思ったのですが、物語が進行するに連れてその印象はまるで変わりましたね。

砂漠の真ん中で絶望して慟哭するフュリオサの姿。
その後の星空の下での毛布にくるまって、傷つき疲れ果てた様子を見ると「ただのタフな女じゃない」という印象が強まります。
(もちろん、シャーリーズ・セロンの演技力のおかげでもあるわけですが)

だからこそ、その後の「(今回の行動の理由は)私の贖罪」というセリフや。
イモータン・ジョーに対する「私を覚えている?」というセリフにフュリオサの怒り、悲しみ、今までの人生の苦労が忍ばれるわけでして…
(砦の大隊長なんだから、イモータン・ジョーが彼女を知っている&覚えているのは当然のはずなのに、敢えてそのセリフを言うということは、「大隊長に任命されるまでは何だったのか?」「腕がない理由もそこにあるのではないか?」「大隊長になった後は一体何をしてきたのか?」と思い至るわけですよ)

まだまだ反芻して楽しめるぞ「マッドマックス 怒りのデスロード」
本当に飽きない映画です。