昨日、お休みだったので見てきました↓
自宅最寄りのシネコンに出かけたら、結構お客さん入っててびっくりですよヮ(゚д゚)ォ!
「(多分)地味な映画なのに…」
「(多分)陰気な映画なのに…」
と思いましたが、世間の興味としては最近のイスラエルとパレスチナ情勢に照らし合わせて受け取っちゃう人が多いようですね。
これはアカデミー賞授賞式でジョナサン・グレイザー監督の発言を受けてのことのようです。
ワシはこれを知って…「ユダヤ系イギリス人がそれを言うんだ」と少し驚きました。
「ガザでの占領行為」がユダヤ人に対するホロコーストをネタにして行われているという一面は確かにあるかもしれないけど、そもそも今回の戦闘はハマスが2023年の10月7日に突如としてイスラエルに大規模攻撃を仕掛けてきて、一般市民、イスラエル国民ではない旅行者を多数含む音楽フェスの観客に対して、殺害、誘拐、残虐行為をはたらいたからだったと思ってたんですけど…
ま、そのあたりの認識はユダヤ系イギリス人の監督と日本人のワシとでは受け取り方も違うのかもしれませんね。
とにかく、この「関心領域」を見て思ったのは。
「当時の一般的ドイツ人の価値観(ユダヤ人から奪えるもんは何でもどんどん奪っとけ)とかクソやな」って事と、「ヘスは優秀な官僚だったのね」て事と、「アウシュビッツの女王とかサイテーやん糞女」でしたw
時代がそう望んで要求したんだからアウシュビッツ収容所の所長として、「ユダヤ人、集める選別する、まとめる燃やす」という工程を効率よく手際よくやってのけるルドルフ・ヘス(ナチス党副総統のルドルフ・ヘスとは別人)には正直、感心してしまいました。
良いも悪いもの無い。ただ時代に要求されたから義務として遂行した。
それだけなんですよね。
立場が変われば、彼は善良で家庭的な男として平和に真面目に生きたんだろうなと思いました。
第三帝国を夢見た時代に要求されたからそれに従ってユダヤ人を燃やしまくった。
戦争に負けて第三帝国も無くなったから時代からも無用と見放され、ヘスは処刑された。
本当にそれだけの話しなんですよね。
善意の心があるものがたまにこの映画にも登場しますが、この環境(壁一枚隔てて強制収容所と所長の邸宅が隣接している)に耐えきれず、去る人も居たり、心を病んだりします。
歴史の中で一個人は何が出来るというのか。
突きつけてくる映画です。
※主人公ヘスを演じている人がなんか見覚えが…と思ったらミヒャエル・ハネケ監督の「白いリボン」(大好きな映画)に出てた人で、「バビロン・ベルリン」にも出てた人でした。