山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

脱力映画を映画館で見るという事

というわけで、明日から初号機が孫P連れて帰省するんですけど…

熊本にお参りに行く以外にこれと言って予定もなく。

ワシは仕事がどんどんコロナで倒れる人が増えてきて、シフトがジリ貧になってまして、目が回る忙しさなのです。

でもまあ、家族が全員揃えばそれで良しなお盆ですよ。

ワシはとりあえず、今夜は「がめ煮筑前煮)」でも作っておきますかねえ…

 

そうそう、昨日のこと、オットが掃除の手を緩めて、一休みしつつ録画してた「千年女優」を見てたんですよ。

ワシも横でチラチラ見てたら、オットが嘆息しながら、

「2001年はこんな映画が作れるほど日本に余力があったんだねえ」

などと言いました。

ま、それはね。言いたい気持ちもわかる。

文化庁が「千と千尋の神隠し」と並んでこの作品に賞を呉れたってのもなんとも、「…審査員の人は、他のアニメ見てなかったのね」くらいにしか思えないし(すまん、でも本当にこの2001年という年の最大問題作「オトナ帝国の逆襲」を見てないとしか思えない賞の選定基準なのよ)

この作品を作るために資金を集める事ができた、そんな古き良き時代の産物…というのはある意味、正しい見方だと思います(実はワシもそう思う)

 

絵の美しさやアニメーションの快楽に耽溺する映画とは思いますが、如何せん…

中身がなさすぎて、見てて辛い。

最後の決め台詞が薄ら寒くて、「愛の不在」を強烈に物語っててめちゃ辛いのです。

世間からは「恋愛映画」という範疇にくくられているのに、実は「愛の不在」を描いた映画って実は結構多くてですね…

 

ワシはつい最近、往年の恋愛ドラマ?メロドラマ?の大名作として有名な、「シェルブールの雨傘」とか「ひまわり」を見て、その作品の核が「愛の不在」であると気がついて打ちのめされました。

 

そしてオットはなんと今監督の劇場映画デビュー作、「パーフェクトブルー」(1997年)

パーフェクトブルー - Wikipedia

も劇場公開時に劇場で見てることが判明したんですね。

 

「え!?初耳、知らんかった」と驚くワシ。

「で、見た感想はどうだったの??」とオットに尋ねると、オットいわく↓

「…なんで俺、こんなの見ちゃったんだろう…(ゲンナリ)」

だったそうです。

「なんでそんないきなり見に出かけたの??」と驚きつつ聞きますと、オットはこう言いました↓

「メガフォースを見に出かけた時の気持ちに似ていたかもなあ…『これは見ておかなくちゃ!!』みたいな」

 

メガフォース、それはオットが大学生時代に劇場に見に出かけて、めちゃくちゃ脱力して帰ってきた伝説の映画です(40年以上経ってても未だに脱力ネタとして使えるんだから良かったじゃんかと思うワシ)