山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

山の怪異メモ(過去編)

と、言うわけで。

今までこの家に引っ越して以来、30年間。

「山の怪異」というような出来事は、先日のことも含めて3件経験したわけですが。

 

改めて思い返してみると、なんとその経験した怪異は全て「同じ方向からやって来てた」という事に気が付きました。

 

古い順に並べていくと。

ハリー・ポッターのクィディッチ事件」

2002年の夏の終わり頃の事。映画「ハリー・ポッターと賢者の石」のDVDをオットが打ち合わせの帰りにレンタルショップに立ち寄って借りてきまして。

ワシは夕ご飯の準備をしながら子どもたちにそのDVDを見せていた時のことです。

この時、初号機は11歳 弐号機は4歳でした。

映画がクィディッチの試合のシーンになったらやたらとクィディッチのボールやら魔法のほうきやらが飛行している音が大きくて立体的すぎてうるさすぎて、家族の声も聞こえにくくなるほどでした。

「ちょっとテレビの音量を下げて!」

とキッチンからリビングにワシが怒鳴り込みに行ったら、なんと、テレビの音量は低くなってて。

なのにジェット戦闘機みたいな轟音が家中に鳴り響いていたんですよ。

「え?何!?何の音なのコレは??」と家族で言い合いつつリビングで仁王立ちになる親子4人。

するとその音が南東の方角(人が住んでない山)からコチラに近づいてきているのに気が付きまして。

耳をつんざくようなジェットエンジンの音?みたいなのがどんどん近づいてきて、ついにはリビングの床下(一階玄関横ピロティ部分)をくぐり抜けて裏山に抜けていくではないですか。

 

「なんだー!?北朝鮮のミサイルか!?」と言いつつ裏山を見ましたが何もありませんでした。

自然の中に夜(19時半くらいだった)に、耳をつんざくような音を立てて飛翔するものがあるとは知らなかったので驚きました。

 

「弐号機きりんに出会う編」

2008年だか2009年だったか。

当時10歳とか11歳だった弐号機が秋の午後3時すぎ頃、ピロティでボイスを撫でながら遊んでいたら、うちの前の山道と並行して走る山道(うちから100mほど南側にある)を黄色い生き物が登っていくのが見えたそうです。

「何の生き物だろう?今まで見たことがないな」と不思議に思いながら弐号機がボイスを撫でながらずーっと見ていると、その黄色い生き物(小学校低学年くらいの背丈)がピョンピョンと飛び跳ねながら山の上目指して移動し続けてたそうです。

 

「あんな飛び跳ねて移動する生き物ってうさぎ以外にいるの??」と思ってたら、その生き物の黄色い毛並みにキリン柄の模様がついているのに気が付きまして。

「キリン模様の…あれは何??」とじーっと観察してたら、その動物?の横顔は犬みたいにマズル(口吻)がぐーっと前に伸びてたそうです。

「模様とか顔の形はキリンっぽいけどキリンじゃないよ」

と思いつつ、その動物?が山の奥へ消えていくまで黙って見てたそうでw

その動物が見えなくなったところで、「コレは今、変な生き物に遭遇したのではないかしら」と弐号機は気がついて、二階にいるワシに言いつけに来ました。

 

「かくかくしかじか たった今、変な動物が山道を登っていった」

と説明を受けたワシは、「なにそれ、今、お母さんがそれは何なのか確認した方がいいの??」と言うと弐号機は「うん」と言います。

ワシもイヤイヤ(ワシだってそんな動物知らないから不気味に感じた)ボイスをリードに繋いで(なんかあった時のために)、そのうちから一本南側にある山道を目指して歩いて行きました(弐号機連れて)

その山道は初号機の幼馴染みの「かなこちゃん」宅の前を通って山の中腹にある砂防ダムに至る道でして。

 

「この道で本当にいいのお?」と言いつつ山道を登りますが、何ら変わったところはありません。

と、更に山道を登ろうとしたら、何故か道の真ん中にたぬきが座っててこっち向いてキチンと正座してまして。

ボイスを見ても逃げようとしませんwただ正座してじーっとこっちを見たまま微動だにしません。

「え?奥に行きたいんだけど??たぬき、どいて」とワシが言いましたがどいてくれません(;´∀`)

仕方なくそのまま家に戻ったってことが、あったんですよね…

 

どちらもなんの理由も原因もわからない「山の怪異」としか言いようのない出来事でした。

そして、先日の「古杣編」と言い。

この合わせて3つの事件はすべて、同じ「かなこちゃん」宅の向かいにある山からやってきたものなんですよ。

 

ここで思い至る理由はあの「かなこちゃん」宅前の山道は、「なんかの通り道」なのではないかという事です。