アマプラで配信されてたので、見てみました。
ウド・ギア(!!)とハーヴェイ・カルテル以外、知っている俳優は出てません。
第2次世界大戦中に東ヨーロッパに単身疎開したユダヤ人少年が主人公の映画です。
「はて、少し前にそんな映画を見たぞ」
これです↓
「異端の鳥」と「悪童日記」、どちらも東欧で戦争中にユダヤ人の子供が生き抜くために地獄めぐりをするお話ですね。
あと、小説「ハンニバル」で語られてたレクター博士の少年時代の思い出エピソードとも重なりました。
つまり!今まで割とよく見たテーマなのに、なんでこんなスキャンダラスな作品てことになっているんだか…実はよくわかりません。
もしかしたら映画会社による炎上商法かもしれませんが。
原題は「Painted Bird」(色付けされた鳥)
映画中で主人公の少年が、森の中で鳥を捕まえてはそれを売って生活しているおじさんに拾われて、一緒に住んでいる時にそのおじさんが一羽の小鳥にペタペタと色を塗って空に放つと、その小鳥が仲間たちに襲われていじめ殺されるというシーンが有りまして。
おそらくこの原題はその事を差しているんだと思うんですけど。
「ユダヤ人だから殺されてもしゃーないよね」的な意味だったのかもしれません…(確かに今の価値観から見ればこれはスキャンダラスな主題)
この鳥捕まえのおじさんがパパゲーノ(モーツァルトのオペラ「魔笛」の登場人物)みたいで、この映画中ほぼ唯一の優しい人なんですけど。
恋人に頭のネジが取れた女がいまして。
この女性がパパゲーナ(「魔笛」に出てくるパパゲーノの恋人)みたいで、微笑ましく見てたら。
このパパゲーナが村の少年を誘惑したかどで村のおばさんたちに捕まってしまい、凄惨なリンチを受けるんですね。
「あ。このリンチのやり方、日本でもスケバンがやってたって聞いたことあるわ」と思いました(昭和の生き証人)
そのリンチでパパゲーナは死んでしまい、パパゲーノも戦争にも村人にも絶望して自殺しちゃうんですよ。
そこで見せたユダヤ人少年の「優しさ」とは何だったのか?
この映画の見所の一つでした。
でもさ!現実に、現在進行中の戦争もあるわけで。
その悲劇は一向になくなることはなく同じようなことが繰り返されているだろうなと想像できるわけでして。
残酷な世界、ただいま今現在進行形なんですよね。
「悪童日記」も肝心なシーンは映画化されてませんでしたが(小説と映画でご確認ください)
「異端の鳥」はタイトルはともかく(センスがない)頑張って映画化したんじゃないでしょうか??
と終戦後、半島から子供二人だけで命からがら引き上げてきた人を母に持つワシが言う。