山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「闇のあとの光」

「たまには前知識のない変な映画も見てみよう」と思いまして。GYAOをウロウロして物色してみました。

そして選んだ本日のお題はコレ↓

「闇のあとの光」(2012年 メキシコ)

2012年のカンヌ映画祭で監督賞とった作品みたいですけど…これが見てみたら、不思議な映画でねえ…

すごくセンチメンタルで叙情的な画面に、微妙にぼやけた視界&二重写し

夢の中をさまようように物語は進みますが…

正直、人様のご家庭のファミリービデオを見てる錯覚にも陥ります。

 

物語はメキシコの田舎で幸せに生きる一家四人の家族が主人公な模様。

このご家庭にですね、ある夜突如として、意味不明な感じで「牛人(ギュウジン)」がやってくるんですよ。

牛人は家の中で何をするでもなく、家族が寝静まった家の中をなんか道具箱?みたいなのを片手にウロウロ歩き回るんですけどね。

特別に何かが起きるわけじゃござんせん。

そのまま牛人は家の奥深くに消えていきます(家から出ていく様子はない)

 

ところが、この「牛人の来訪」を受けたあとから?突然、この幸せ家族のパパさんが飼い犬を激しく虐待したり(ヒー)

夫婦でサウナに出かけては、乱交に参加したり?(正確には見知らぬ男に妻を貸す??)するんですな。

「な、なんかこの物語、変じゃね??」と気がつく頃はもう遅い(;^ω^)

この不可思議な夢のような世界をさまよう事になります。

 

「外部から得体のしれないものがやって来て、日常が壊れていく」みたいな話なんですけど、それをまた妙に淡々と描いていくので、「もしかしたらメキシコってこんなことが普通にある国なのかも?」とも思えてきます。

 

最後のクライマックスシーンでかなりゴアなシーンがあるんですけど…

これも淡々としすぎてて、蛭子能収の漫画みたいな感じがします。

おそらくは「日常の幸せの危うさ」みたいなことがテーマなんでしょうけど…

その牛人がやってくるシーンとか、パパさんが怪我を追って死にかけているシーンとかだけが妙に画面がはっきりくっきりピントが合ってるんですよね。

「幸せは不確実 でも死は確実」みたいなことなのかもしれません(もはや当てずっぽう)

たまに難解な意味不明映画を見るのも楽しいですね(゚∀゚)