山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

幸福の黄色いハンカチ

まだまだ続く、「高倉健追悼特集」録画物件の消化の日々。
昨日はコレでした→「幸福の黄色いハンカチ」1977年 山田洋次監督

公開当時、物凄いヒットした映画で。
でも当時のワシは邦画に微塵も興味がなかったので、「なんだこの古臭い映画」と思っててですねw
今、この歳になるまで一度も見たことがなかった映画なのであります。

見ました(鑑賞終了)
コレは。まあ、大雑把に言えば「愛についての物語」ですね。

愛を経験した男が(だったら犯罪犯すなよって話ですが)若い、愛の初心者である男女に愛を教える物語。
北海道のロードムービーなのですが、映る風景が故郷の熊本によく似てて(実際行ってみればスケールが違うのでしょうが)北海道観光映画にもなっております。

この映画で一番面白いのは、武田鉄矢の演じる若い男がいろんな事をまくし立てるように喋るシーンですね。
もう武田鉄矢をアテ書きで書いたとしか思えない、話の内容と口調。
思わず笑ってしまうんですが、健さんもこらえきれずに素で笑っているんですね。
顔が写ってないシーンでも健さんが本気で受けてしまって、ついつい顔がニヤニヤしている気配が伝わります。
そこが本当に素晴らしいです。

映画という虚構を超えて、「物語」が「現実」に侵食してくる一瞬ですよ。まさに「映画の魔法」

脚本自体も健さんをアテ書きで書いた?としか思えない内容だし(なんで網走刑務所から出てくるのよwしかも脱獄シーンみたいなカットもあるしw)
まあ、このキャスティングで「勝ったも同然」な映画でした。

そして有名なラストシーン。
愛の師匠である健さんが自分の家に帰って行くシーンで、実はこの若い男女こそが「愛のキューピッド」だったのではないか?と気が付きます。

桃井かおりはバックシートに健さんと乗り、武田鉄矢が運転するシーン。
助手席は空いたままです。
山田洋次はこのナビシートに観客を乗せて、「一緒に夕張へ帰ろう」と誘うんですね(うまいな)

まさに「映画」!て感じの映画です。さして感動はしなかったけど、作り手の巧さに感心させられる作品でした。
ラストシーンのあとは、「この男女二組はこのあと、めちゃめちゃセック◯した_って流ね」とシミジミとしてしまいましたw
だからあの、ハンカチがたなびくシーンは山田洋次渾身のエロシーンなんですよ(多分)