山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「マッドマックス」(1979年)

「マッドマックス 怒りのデスロード」の公開に合わせて、旧作のマッドマックスシリーズがテレビで放映されてましたね。
「マッドマックスの第一作とか…見たことあるはずなんだけど、途中で怖くなって見るのをやめたような…?」<昔のこと過ぎてよく覚えてないw

と、記憶をかき分けかき分け…(´ω`)
録画してみたので、見始めましたよ。

こ、これは…(◎_◎;)初めて見たかも…!w←

なんかとぎれとぎれにあちこちの場面は見たことがあったんですけど、ちゃんと最初から通して最後まで見たのは…初めてなようでした。
だってびっくりしたんですもの!(^o^;)

1979年にコレ…このモラル破りと言いますか。この「なんでもあり」感。すごいです。
「コレは映画の革命だったのかもなあ」と思いつつ鑑賞いたしました。

今になって見れば、メル・ギブソンの細腰のなんと華奢な事w
「まるで少年のようだわね」と言いつつ見ましたよ。
「今、初めてメルギブをカッコイイと思って見ているかも!」←36年遅い

※見てよこの細腰!ルー・リードかとオモタワ

演出が斬新と申しましょうか。
メインの悪キャラがわりとあっさりと消えるのは、監督デビュー作であるこの第一作からのジョージ・ミラーの「持ち味」だったんですね。すごいなあ。
最新作でも全然変わってないw(褒めてます)

他の誰でもない、ジョージ・ミラーの持ち味はココにあるんですね。
長編映画を撮りたい一心で持っている医師免許を活用し、金を稼ぐために救急医療専門の医者になって救急車に乗り込み、凄惨な交通事故の現場を嫌というほど見てきた「現場の人の視線」とでも申しましょうか…
「命」というものに対するこの冷徹な視線。

「エライ人だから、すごい人物だからって死ぬときに空が輝いて彩雲が見えたり、天使のお迎えが来たりするわけじゃない」
というごく当たり前の事なんですけどね。
なかなかコレが…「映画」という世界ではついつい大げさに演出されちゃうのは、世間一般の常識としてモラルとして当然といえば当然なんですが。

ジョージ・ミラーの「マッドさ」は一級品ですねw

あと、思いの外「ホラー風味の演出」が目立ってて。
「へー」(´・∀・`)と思いました。
コレはカーチェイス映画犯罪映画警官映画じゃなくて、むしろホラー映画な趣きがある気がします。

あと「ババア大活躍」なのもこの第一作からの持ち芸だったんですね。
すごいなあ、36年前から何も変わらず。むしろ進化して、自身が創りだした映画の世界を更に進化させて総括してみせたこのジョージ・ミラーの豪腕さ。
改めて、すごい監督だと実感しましたよ。

※ババア、カッコイイぞ!