山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

kocorono

はい、お約束のレンタルしたもう一本の映画のレビュー、イキマーース(・∀・)

kocorono (2010 日)

コレは日本を代表するロックバンドの一つである(と、ワシは思っている)bloodthirsty butchersの記録映画です。
北海道出身で日本を代表する音を作り続けている孤高のバンドという印象だったのですが…

この映画は(苦笑)
その印象を覆すっつーか。
「プロモーションになってないよ」つーか。
しょっぱすぎて涙が出てくる(´;ω;`)内容満載でして…

バンドの運営に絡んで出てくる金銭問題
事務所がもう給料が払えなくなって(借金で首が回らず)女性マネージャーが出稼ぎに出ていくことになりそうと宣言されるシーンとか…

「もう、可哀想だからやめてあげてーー!!」な映像満載です。
音楽を作る才能はすごいけど、歌う才能と(まあ、味があるといえば味があるが万人受けは無さそうな)社会人としての能力(集合時間を守るとか遅刻しないとか)、「失敗を他人のせいにしない」「他人様に八つ当たりしない」といった基本的なことがわかってない&いささか欠け気味のリーダー吉村秀樹の号令のもと、バンドは進んでいく。

確かに、ブッチャーズはキャリアもあるし海外からの評価も高いし。
小学校の同級生だったメンバーと続けているってだけでも凄いバンドだとわかりますが。
でも「バンドとして、別の職業を持たないで続けられるギリギリの収入しかなさそう」でもあります(正直な話)

「生活が厳しそうだな…」という予感は鬼アタリー!ドンドンドン
で、ありまして…
なんとも苦しい&辛いんですよ。
しかも、バンドのリーダーと花形ギタリストの間には逃げようのない現実(子ども)が居まして。
演奏終わって楽屋に戻ると、その「現実」が、「喉乾いた〜。ジュースゥ〜」と言うわけですよ。
余韻に浸るまもなく(^^;

「さぞかしつらかろうてこんな生活を続けていくのは…」
と、多分、ブッチャーズを知らない人が見たら眉をひそめるようなシーン(吉村がメンバーをなじるシーンとか)もありますが。
ファンとしては、
こんな行き詰まる状況で、バンドの音はあんなにも開放的で伸びやかでキラキラと輝いているのか!?
と、衝撃を受けるわけです。

忙しい割には貧乏そうで。
「この人達は別に売れたくて音楽をやっているわけじゃないよね」(そんな風に見えない)と思っていたら、
本人達は売れたい気持ちが満々だったりして。
「まあ、霞を食べて生きている訳じゃないしね…」(´・ω・`)と納得はしますが。

いやはや、今にも分解しそうなバンドの絆を無理矢理手で抑えて。
音楽を作る一瞬の喜びはナニモノにも代え難く。
バンドは続いていくのです。

春の佳き日に子ども(現実)は黒いランドセルを背負って小学校に入学する(礼服姿の田渕ひさ子が見られる!)
小学校の時からの友達の上原子は商業的に成功を収めつつ有り(昨日、スーパーで関ジャニの新曲が流れてたよー!)吉村と一緒にアコースティックギターで演奏して歌う「オレとオマエ」

苦しい日々でも音楽を続けられることによってなんとか生き延びていられる人たちの生々しい姿。
「それでもブッチャーズの音楽があんなにも美しいのは、きっとココロの中に理想とする音楽の世界が広がっているからなんだね」
と非常に納得できました。

ブッチャーズの名曲も満載。
この気難しくて恐ろしげ(直ぐにキレそう)な吉村さんにいきなりハグしてくる男が居たのでビックリしたら、
なんとぴぃさま(真鍋代表)でした…(:D)| ̄|_この怖いもの知らずーw
それともう一つ驚いたのはお子様の名前が本当に「ソラシド君」だったって事です。新しすぎる…空知人?