山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

日本武道館に想う・今更編

つまり、武道館とは「外側は正倉院」「内側は肉の壁」な建造物なんですね。
とても神聖な入れ物の中に、人が満杯に入った状態で、何かを注視している状態_というとても面白い建物です。
このことが判っただけでも武道館に行った甲斐がありました。

東京オリンピックにおいて元々ココは、公式競技となって初めての柔道が行われた会場だったわけですから。
1万人の観衆を見上げながらここで寝技を決められたりしたら。
それは、競技者にとって絶望的な気持ちやら悔しくて死にそうな気持ちやらになるんでしょうね。
車先生(柔道一直線)が泣いて悔しがった気持ちもわかります(^^;

いや、そうじゃなくて。

ワシが言いたかったのは、武道館というのが実は神聖な場所だった_って事に初めて気がついたって事ですよ。
「よくもココでロックのコンサートを開いてくれたよね」
2009年の今になって、今更のように関係者の英断に感謝します。
ココで最初にコンサートをやったのは、多分、ビートルズですよね?(違ってたらゴメン)

リアルタイムでは海のものとも山のものともつかず、よくワケも判らない、青少年を堕落させる音楽をやっているとしか思えない悪魔のごとき紅毛人によくぞ日本武道館を貸して下さいました、当時の関係者。

だって、当時のビートルズの扱いと言えばw
ワシの記憶に間違いがなければ、「悪魔の手先」みたいな扱いで。
真剣に人生相談に「ウチの子供がビートルズに夢中で困っております」みたいな投書が来てたような時代ですよ。

東京には厳戒態勢が敷かれ、青少年に悪影響があってはならないと警察が多数動員されて厳重警備が行われていたはずです。
当時幼稚園に通っていたワシの耳にまでその狂騒ぶりは伝わるほど、センセーショナルな出来事だったのです。

それ以降、ディープ・パープル、チープ・トリック等々。
海外のミュージシャンが多数この武道館を愛し、それ以降、沢山のミュージシャンやファンにとっての特別な場所=「音楽の聖地」にもなったワケですが。

ワシは全然その事を理解できてなかったんですよ。
「ただ、多数の有名ミュージシャンが武道館を愛したからって。それは会場がココしかなかったからじゃないのお?」
程度にしか考えてませんでした。
すいません、ワシが悪かったです。
行って判りました。
武道館は比類なき、とても「特別な場所」でした。