山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

合格発表当日

実は、長女の高校の合格発表の日。
ワシは仕事。
ダンナも特別出かける用事がなかったので、高校へ合格発表は見に行かず終いであった。
一回くらい、掲示板の前で、「うわ、あったあった♪」とか言いながら記念写真も撮りたかったんだが。

いや、「合格するかどうか」なんてのはこの場合、ウチの家庭では全然問題じゃないんで。
なんたってこの入試問題で、一番の大きな問題点は、
「果たして長女が特別奨学生に選ばれるかどうか?」って部分なんですよ。

なんせ、私学なんで、「普通の授業料も入学金も払えないビンボー家庭」としては、長女には是非とも「特別奨学生」になって貰わないと困る訳。
「特別奨学生に、オレ、選ばれなかったら、どうすれば良いんですか?」と長女が訊くので、
「そん時にゃあ、ギターの丁稚奉公決定だ!」と言うと、
「ヒー、やっぱりー!」とか怯えているし。

しかもその特別奨学生に選ばれたかどうか?というのは普通の合格発表の掲示板を見に行っても判らないんですね、コレが。
中学校に郵送でやって来る、「合格通知」の封筒の中身を見るまでは、誰にもその結果は判らないワケ。

「合格するかどうかなんてのは、今回、全然問題外!ってかウチの子を合格させないで、一体、誰を合格させようってんだよ!?」と言っていたら、
「うわ、この母親、感じ悪っ!」と長女が言う。

いや、だってさー。こんな優秀な子供を合格させないなんて、そんなバカな話しがあろうか?(いや、ナイ)

なんで、
「結果はキミ(長女)が学校から持って帰ってくるのを、楽しみにして待っているからね♪」と長女には申し渡しておく。
するってえと、心配性の長女(常に「最悪の事態」を妄想する体質)、
「オレ、もし、もらった通知に『不合格』とか書いてあったらドウしよう!?そのまんま、運動場を突っ切って、松原を駆け抜けて、玄界灘へ身を投げるしかナイじゃんかよー!!」とか叫んでいるし。
「え?じゃあ、そのまま、玄界灘で海の藻くずになるつもり?」と言うと、
「そうそう」と長女。
「海の藻くずじゃモッタイナイから、せめて海のモズクにしときなさい。美味しいし」とワシが言うと、
「オレ、海藻かよ!?三杯酢で食べて健康に良いのかよ!?」と長女、ブチ切れる。

結果は、長女、ちゃんと特別奨学生に選ばれてましたよ?