山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

『OUT』

せちたろー、朝から「ドンヨリ」している。
どうやら熱はないが(この風邪の特徴は「熱が出ない」)身体中のスミズミにまで「ダルダル菌」がはびこっているらしい。
「今日は休む?」と聞くと、「うん」と辛そう。
しかし、ワシは本日出かけるつもりにしていたので、
「お母さんは今日、出かけるけど、良いかしら?」と聞く(<冷血)
「お父さんが居るならいいよ」とせちたろー。キミはイイコだなあ。
ダンナは本日仕事で一日中家にいるので、遠慮せずにさっさと出かける準備。
(だって、今日を逃したらいつ出かけられるかわかんないんだもん)

着替えて化粧したら、子鬼を幼稚園に送りだし、一旦家に戻ってせちたろーの様子を見ると、「熟睡中」であった。
そのまま静かに家を出る。
途中、散歩チュウのダンナとボイスに手を振って、一路映画館へ。

道が空いていたので40分で映画館着。
本日、レディス・デーなので混んでいる。
ついでに『ハリー・ポッターと秘密の部屋』の前売りを買う。

本日の鑑賞予定は『OUT』(原田美枝子主演・平山秀幸監督/2002年)
なによりもマズ、原作が面白かったし、テレビドラマ化された際も、「最終回2回前」くらいまでは「怒濤の面白さ」だったし、ナンタッテ監督が平山秀幸なので、大いに期待して出かけていったワケで。へへ。

場内は10人チョットの入り(朝一番の上映)
ジョンQ』の予告編で思わず泣いたりしながら(ダンナもこの予告編で泣いたらしいが)、いやがおうにも期待は高まる、久しぶりに劇場にやってきたワシ♪

で、肝心の『OUT』はどうだったかっつーと・・・
平山監督の悪い癖が出て惨敗(ワシ的に)
この監督、『愛を乞うひと』の時もソウだったけど、役者に演技を任せっきりにして、放置するクセがある。

ソレがいいように働いたときは思いも掛けない「映画のマジック」が立ち現れてそのあまりの自然さ、リアルさに感動するのだが、役者の臭い演技に押し切られて、ソレが鼻についてしまった時が地獄。
「なんでこんな田舎芝居みたいな演技をユルスんだ、この監督は!?」と思わず怒髪天になることもある。
(『愛を乞うひと』の中井貴一熊谷真実の演技がソレ)

今回は室井滋の暴走と倍賞美津子の変身後(?)演技にソレが見えて興ざめ。
ソレと、(中年)女も描けていなければ、男すら描けていない映画なのだ、コレって。