山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

雲仙観光ホテルの思い出

えーっと。

昔(今から30年以上前)泊まった亀の井別荘の話を書いてたら、「雲仙観光ホテル」に泊まったときのことを思い出しました。

雲仙観光ホテル、ご存知ないお方のためにご紹介しておきましょう↓

www.unzenkankohotel.com

戦前において、九州長崎県の雲仙は中国上海に住んでいる白人たちの保養地、、避暑地として賑わいました。

※当時は佐賀県唐津市も同じように白人向け避暑地として人気だったそうなので(唐津で避暑を過ごした一番の有名人は映画「グラン・ブルー」のモデルとなった、ジャック・マイヨール

中国本土と定期便が就航している九州の港町には、そんな側面があったのかもしれませんね

ja.wikipedia.org

ま、その雲仙にある「雲仙観光ホテル」 日本クラシックホテルの会

jcha.jp

に加盟している、日本を代表する歴史あるクラシックホテル9ホテルのうちの一つなんであります。

この9ホテルの顔ぶれを見てもらえれば、その品格と格式がわかっていただけますでしょうか?

 

しかし、ま。

ワシが興味を持って「泊まってみたいなあ」と色々調べていた当時(今から30年以上前)の雲仙観光ホテルは。

「歴史に取り残された古いヨーロッパ風の温泉地に建つホテル」という感じで。

無名だし、知る人も少ないし、「本当に出かけて大丈夫なんか?」みたいな場所でした。

 

「古くても戦前のヨーロッパ社交界の雰囲気が九州で味わえるんなら一度泊まってみたいものよ」と思ってたんですね。

当時はインターネットもまだ無くて。

ほぼ、写真資料もホテルの紹介もゼロに近い状態だったんですよ。

 

ところがある日。

当時、ワシはJAFの会員でして。

毎月送ってくる旅行の案内がすごく好きで(格安で良いプランが多かった)、たまに東京に行ったりする時に利用してたんですが。

なんとこのJAF

今も加入している生協の旅行プランパンフレットに雲仙観光ホテルが掲載されてたんですよ!!

 

「スイス、シャレー様式のクラシックホテルに泊まる一泊旅行」みたいな文言で募集されてました。

見ると、おひとりさま一泊2食付980012000円ヮ(゚д゚)ォ!

「コレは行かねばなるまい!!」ってんで、すぐに申し込みまして。

よちよち歩きの初号機連れて、オットとワシ、車でお泊り旅行に出かけたんですよ。

 

行ってビックリ!!

雲仙の山の中に突如として現れる本格的なスイス、シャレー様式(山小屋風?)のクラシックホテルですよ。

ガチですよ、ホンマモンですよ。

とにかく、ホテルのフロントからして雰囲気がバリバリです(語彙力)

薄暗いカウンター、内装はすべてチーク材(だと思う)

そこに灯るティファニー製ステンドグラスのトンボのテーブルランプ。

 

本物の迫力に打ちのめされました(フロントのカウンターすら丸太で作られてて、あくまでも山小屋風だった でも野卑じゃなくてとても上品だったの)

そこからスッと伸びる絨毯敷きの大階段。

ホテルの宿泊室のドアの取手もすごく高い位置にあるし(楕円形で扉の真ん中についてる真鍮製のドアノブだった)部屋のバスタブは猫脚の白いホーロー製でした。

食事を摂るダイニングルームのこの雰囲気!!↓

こんなんほぼウィーン少年合唱団の夏のスイス合宿やろがい!!

とにかく館内、全パーツ全マチエールが本物ですごすぎて、絶句したものです。

今調べたら、今は一泊3万円台から~みたいですね。

ちょっと張り込んで再訪してみますか(´∀`*)ウフフ

 

※調べたら夏はハイシーズンにつき、一泊2食付でお一人様、ほぼ9万円でした(゚∀゚)

無理ーー無理無理無理ーーw