山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「海賊とよばれた男」

家に一日いる日だったので、「なんか映画でも見るか」と「ゴジラ-1.0」の予習として↓

海賊とよばれた男」(2016年 山崎貴監督)を見てみました。

 

えー。福岡に住んでいると、この「海賊とよばれた男」のモデルとなった出光佐三のことは親族含めて耳にすることもある偉人ですので。

「え?こんな極道みたいな人だったの??」と映画を見ながら困惑しましたが…

 

確かにこの原作小説からして、出光佐三のご遺族、元部下の方々からしたら「あまりにも現実の佐三本人の実像からかけ離れてる描写が多くて」困惑なさったようですね…

そしてソレ故か、当然、出光興産は映画にも一切の協力も資金提供も行ってはいないんのだそうです。

 

だから、元々の原作が百田尚樹でホラを吹いたと言うか…面白おかしく馬賊みたいな海賊みたいな男の一代記として書いたんだろうなというのがうかがえる内容でした。

お話のスタイルとしては「下町ロケット」風味と申しましょうか。

 

ある企業が社長社員、一丸となって困難に打ち勝ち快哉を叫ぶ_みたいな様式で。

どっちかというとそんな「様式」が苦手なワシとしては、「うへぁ」(ヽ´ω`)となってしまうんですけどね…でもお好きな方も多いんでしょうね。

 

実際の出光佐三はちゃんとした教育も受けてて、貴族院の議員もつとめ、昭和天皇からも親しい気持ちを抱かれ、別れの歌まで詠まれた人物だと言うのに…

この映画中ではまるっきり、世界観が「ダイナマイトどんどん」なのが(;´∀`)ナントモハヤ

 

言っておきますけど、ワシは「ダイナマイトどんどん」好きですけんね!

なんちゃー北九弁のネイティブぶりが好ましいっちゃ。

てから、なんちゅーたって、監督が岡本喜八やろうが。

こらもう、死人の血も滾るごとある映画っちゃ、こっちも見るっちゃ。「海賊とよばれた男」よりスカッとするバイ(個人的意見)

 

まーー。いかにも体育会系の企業頑張る作品がワシが好きじゃないってのもあるかもしれませんが…

出光一族にはとんだスティグマをつけられて、迷惑千万だったことでしょうね…

心中、お察しいたします(小説家の夏樹静子は出光家の嫁=出光家の一員)

 

映画での先妻「ゆき」の描き方が「飛雄馬のねえちゃん」(名前失念)みたいで、げんなりきましたぞい。

あんな終わり方じゃ、後妻さんはいい面の皮じゃ。