山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

軍艦島資料館の事

何気に出かけた「長崎市立恐竜博物館」↓でありましたが↓

nd-museum.jp

そもそも「なんで長崎に恐竜?」と思ってたらですね。

日本で最初に「Dinosauria」を「恐竜」と翻訳した横山又二郎博士が長崎出島の通詞の息子として長崎出身であり、今現在も長崎の「三瀬層」で恐竜の化石が色々見つかっているから_らしいです。

 

小さいけどちゃんとした博物館で、お子さん連れの家族で賑わっておりましたが、ワシが一番ビックリしたのは「軍艦島の対岸に立っている」という部分であり。

この岸から見える軍艦島が「すぐそこである」という驚愕の事実(陸から4キロちょっと)でした。

今まで様々やテレビ取材や映画、小説(皆川博子のホラー小説だったか)等で見知っている軍艦島

イメージとしては「絶海の孤島」だったんですけどw

実際は「陸からすぐそこの岩礁」なんですね。

そして恐竜博物館のすぐとなりに「軍艦島資料館」↓がありまして、

nd-park.jp

気軽に入ってみたら(博物館常設展+軍艦島資料館の入場チケットがセットで500円)なかなかの展示内容でとてもおもしろかったので、今日はそのことを書き留めておきます。

 

軍艦島、江戸時代から石炭の採掘ができた岩礁をもとに埋め立てを繰り返して人工の島とし、最盛期には日本一の人口密度を誇り(島民5000人)、全家庭にテレビ、冷蔵庫、洗濯機が行き渡る「日本最先端の豊かな生活を享受していた人工の島」であります。

炭鉱での労働は過酷でありますが、それに見合うだけのお給料も出てて、大人も子供もこの日本初の高層コンクリート住宅に住んで映画館で映画を見て(物資が滞る台風の日でも映画のフィルムは毎日、新しいものが軍艦島の映画館に届けられていたらしい)、神社でお参りし、幼稚園小中学校に子供は通って普通に暮らしていたんですよね。そこに一番驚きます。

 

「世界で最もSFに近い島だなあ」と思いましたよ。

往年の住んでいた人々で賑わう軍艦島の様子↓

画像

炭鉱の閉山(海底炭鉱だけど)により無人島になり、朽ち果てていく今の軍艦島

画像

まさに海に降りてきたラピュタのようにも見えます。
失われて主の居ない楼閣と申しましょうか。ココに住んでいたのは炭鉱労働者とその家族なのですが。

天を衝く摩天楼の住宅。そこには豊かな生活が確かに存在したという歴史の事実。

なんとも魅力的な島です。

次はぜひとも、予約して軍艦島に上陸したみたいと思っております。

おまけ=ティラノサウルスとワシ

炎天下で弱ってます。

画像