山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「スパークスブラザーズ」

まさかこんな映画が作られて、日本全国ロードショーされる日が来るなんてねえ(*´ω`*)

長生きはするもんです。

と、言うわけで本日のお題は「スパークスブラザーズ」☆キャッキャ(´∀`*)ウフフ

ツイッターを見てましたら、なんとSF作家の梶尾真治先生もご覧になられたそうです。ワシびっくりヮ(゚д゚)ォ!

どうやら梶尾先生のスパークスに対する知識はほぼゼロで、音楽はどこかで聞いたことがある程度だったけど、兄弟と監督のお茶目さにノックアウトされて好きになられた模様です。

ねえ?素敵な兄弟でしょ?

およそ普通のロックミュージシャンからはかけ離れたその生き方、スタイル、音楽業界に住む妖精さんみたいなその風情。

仕事がなくなって、新曲をリリースできなくなっても耐えて耐えて生き延びて雌伏の時を過ごし、チャンスが巡ってくればその前髪をつかんではなさない、そんなしぶとさもあったからこそ、50年にも及ぶキャリアを経た今もなお、ツアーやって人前で歌って踊っている、そんな音楽の生きたレジェンド。

まるで勤め人のように、規則正しく毎日きっちりと朝にちゃんと起きて運動して、スタジオに出勤しては楽曲を制作し、お気に入りのカフェでコーヒーを飲んで。兄弟は一緒に過ごします。

生きること、暮らすこと、音楽を作ることが見事な循環になっているロン&ラッセル兄弟。

 

何故か兄弟が「次はこうしたいな こんな新境地にチャレンジしたいな」と思うと、たまさかの偶然が訪れて兄弟に手を差し伸べてくるのが、しみじみと面白いなあと思いました。

まさかジョルジオ・モロダーフランツ・フェルディナンドもそういった経緯だったと初めて今回映画で知って驚きました。

 

少し前にFFS名義(フランツ・フェルディナンドスパークスの頭文字)でアルバムが出た時に、楽曲が、「なんでこんなフランツ・フェルディナンドスパークスの間で交わされた往復書簡みたいになってんの??」と思ったんですけど、今回の映画でその曲作りの経緯がまさに往復書簡だったと判明(;^ω^)お、面白すぎる…架空の物語じゃなくてアルバム自体がドキュメントだったんかいーーw

 

昔、1960年代のロネッツのライブ動画を見てたら、観客席にロン&ラッセル兄弟(まだふたりとも少年よ!!)がいて、大喜びで満面の笑顔で拍手しているのを見たことがあったんですけどねえ。このむき出しの満面の笑顔がすごく気持ち悪くてねえw(気持ち悪いとか言うな)

音楽に生きて、生涯を音楽に捧げた兄弟のただひたすらに音楽そのものでありたいという祈りの道を見た気分です。

まさか14歳の時にラジオで偶然知って大好きになり、61歳になった今でも大好きなバンドが、今でもこんなに無垢な音楽そのものであってくれてたなんて。

果報者でございますよワシは(´∀`*)ウフフ

 

映画中、インタビューに有名無名な色んな人が出てくるんですけど、ワシが一番親近感を持ったのは、1974年のロンドンでのライブで興奮してステージに駆け上がり、ロンに抱きついちゃったファンの女性。

大人になって初老となった今、彼女は当時を振り返りものすごく反省しちゃうんですよ(多分、ワシと同い年くらい)

アーティストも真面目ならそのファンも心優しく真面目。

ファンとアーティストの関係っていつも面白いなと思ってるんですけどね、その美しいあらまほしい姿がここにあります。