先日、突然午後に時間がポカンと空いたので、「今だ!今日、行くのだ!!」とさくっと見てきました、レオン・カラックスの最新作映画「アネット」(2021年)
これが実に奇っ怪な映画でして、予告編はコチラになります↓
そして映画のファーストシークエンスがこちらMVの前半として使われております↓
※歌っているうちに出演者がぞろぞろ現れてそのまま路上に繰り出して物語が始まるという流れです
奇っ怪な不思議な映画なのですが、去年のカンヌ国際映画祭で監督賞を取りました。
その時のオープニングアクトがこちらです↓
一言で言いますと、この映画はスパークスことロン&ラッセル・メイル(何故か映画関係の表記では「マエル」名義になってて、一瞬、誰のことかわからずに困惑したぞ)兄弟が原案&音楽、歌詞を担当したロックオペラとでも言うべき作品なのですが。
ミュージカルと言うにはあまりにも暴力的。セックスあり暴力あり殺人あり遭難ありでして。それら全部が歌い踊りながら演じられます。
映画を見ててワシが思い出したのはビョークが主演してた「ダンサー・インザ・ダーク」であります。
あの映画に一番印象が近いです。歌いながら運命に翻弄されていく主人公_てテーマは同じな気がします。
あの作品「ダンサー・インザ・ダーク」に、ラース・フォン・トリアーに対する返歌みたいな印象も受ける作品でした映画「アネット」。
そして見終わってワシがオットに向かって言ったセリフは、
「ハリウッドのののかちゃん暗黒伝説、オソロシカー」
でありました。
ご存知ない方のためにののかちゃんです↓
そして驚くのは、映画中(以下ネタバレあります、嫌な方はここで読むのをやめてくだされい)
なんと幼い歌姫アネットは終始、木製のパペットが演じるんですよ。
球体関節を持つ木偶人形のベイビー・アネットが、宙に浮かび、自分と両親の悲劇的な人生を憐れむように美しい声で歌うんですね。
これがまた木偶人形のはずなのに、演技力がすごくて、本当に小鳥のような純粋無垢な可愛らしさをたたえた幼女アネットが、風に舞う木の葉のように、運命に翻弄されるがままの悲しみをたたえた表情をするんですよ。木偶人形なのに!!演技派!!!
ここがこの映画最大の見所であります(フランス伝統のパペット芸の真髄を見た気がする)
そしてラストシーン、罪を犯した実の父に面会しに来たアネットはここで実在の血肉の通った人間の子供になるんですね。
この部分もピノキオが連想されて素晴らしいです。
その「現実の子供になったアネット」が父に対して何を言うのか?
その言葉を受けたあと、父の目には何が映るのか??
映画本編でお楽しみくださいね(´∀`*)ウフフ
140分もある映画ですけど、長さはちっとも気にならなかったですね。
映画館が古くて、椅子がボロくて座り心地悪かったんスけどね(;^ω^)