山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「大陸横断超特急」

大学生の時にたまたまテレビで見て。
「なんか変な面白い映画だなあ」という印象を持った映画をテレビでやってましたんで、久しぶりに見てみました。
お題はコチラ↓

「大陸横断超特急」

主演は当時、売れっ売れだったジーン・ワイルダー(合掌)
吹き替えは広川太一郎
多分、大学生の時にテレビで見た時もこの吹き替え版だったんですよね。

舞台はロサンゼルス発シカゴ行きの特急列車「シルバーストリーク号」
たまたまその列車に乗り合わせた編集者と美術史家の教授の秘書が恋に落ちて一夜をともにしますが。偶然、死体が列車から放り出されるのを目撃した所から物語が動き始めます。

列車に乗ったままで動く密室に居るだけなのに、主人公の編集者は贋作をめぐる犯罪に巻き込まれ、挙句裏社会から命を狙われたり、列車から放り出されたり自分から飛び降りたりして3度も!列車からドロップアウトしながらも、それでも秘書を助けたい一心でそのたびに不死鳥のように列車に再度再々度と乗り込むんですね。

アクション、サスペンスでコメディ(列車から落とされた後のジーン・ワイルダーの演技がその度に爆笑もの)
そしてコントロールを失ったシルバーストリーク号がシカゴ駅に突入するシーンはもちろん、CGじゃありません。
スタントマンさんたちが決死のスタントを見せてくれる驚異のパニック映画でもあります。

今見ると、実にあっさりとした終わり方で。物語のスケールの割には肩透かしを食ったような気にすらなりますがw
まあそこはご愛嬌。
「コレは映画だよ、楽しんでもらえた?」って感じの作り方で。立つ鳥跡を濁さずと申しましょうか。むしろ「爽やか?」という印象すら持ちます。
いわゆるハリウッド式の今時の映画の作り方とは対極にある気がします。
観客の気分?とりあえず無視!
つくり手が気持ちよく終われて、「あっはっは!イッパイ飲みに行こうや」という気持ちになれたらソレでオッケーみたいな作り方の映画です。

おおらかと申しましょうか…いい時代だったんですね。


※いまじゃこのシーンの撮影は無理な気がする(俳優組合が許さない予感が)