山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

雲仙観光ホテルのこと

美の壺」を録画してたら、「憧れの避暑地の高原ホテル」の特集でした。
「ふーん、ワシには関係ないなあ」と思いつつ見始めたら驚愕Σ(゚д゚|||)

初号機が一歳の頃に家族で泊まったことがある雲仙の「雲仙観光ホテル」が大々的に紹介されておりました。
雲仙観光ホテルってこんなところです↓

雲仙観光ホテル

長崎県の雲仙は、小学生の時の修学旅行で初めて訪れて。地獄(と呼ばれる温泉がグツグツ沸いてる穴)と高原の清涼な空気と温泉にびっくりした記憶があります。

それ以来、行くことがなかったのですが。
たまたまBRUTUSかなんかで戦前の観光地の特集をやってて。それを見たら、戦前は上海に住んでいた欧米人が長崎の雲仙に避暑に来てた_という記事が載ってたんですよ。
そこで当時、政府の肝いりで建造されたのがこの「雲仙観光ホテル」だったんですね。

日本に残る数少ない木造の本格的なクラッシックホテル。
スイス・シャレー様式の素敵な建物です。
(後々知ることになるのですが、実は唐津も戦前は上海に住む欧米人の避暑地だったんですね)

そのBRUTUSに載ってた戦前の写真を見て、「ここに行ってみたい!」と思って。
たまたま生協の宿泊プランで安く出てたんで行ってみたんですよw

実際に訪れてみてら、本当にソコだけヨーロッパ!て感じで(ホテルに入る前は地獄の湯気がモクモク沸いているのに)
当時は改修前で、かなりヤレておりましたが、本当に立派なホテルで(それだけ開業当時の面影を色濃く残していた)正面入ると木造の大階段がドーンと見えました。



そしてコンシュルジュのカウンターにはティファニーのステンドグラスのランプが。
「こんなに間近にこの大きさの本物のティファニーのアンティークを見られるなんて!」
とびっくりした事をよく覚えてます(その後、美術館とかでいくつか見たが。こんな普通に現役でむき出しで使われているのを見たのはこの時が初めてだった)



白い壁に黒い柱。
その柱は大工さんが一つ一つ手斧(ちょうな)ではつって仕上げたゴツゴツの模様がついてて。
なんとも野趣あふれる作りなんですよ。
当時の宮大工さんが腕をふるったものだそうです。
しかも周りの環境のせいか?そういう作りが全然イヤミじゃない。むしろ好印象。
「鹿狩りに来た人の気分」とでも言うのか。それが劇場とか作り物とかディズニーランド的なものじゃなくてガチな感じなんですよw



客室についているバスタブは金色の猫足付きのもので。
ワシはココで人生初。本物の猫足バスタブを経験しましたw
ダイニングルームも外国の映画に出てくるような本格的なもので、温泉もあるしとても良いホテルでした。

しかも当時は、人気がなかったのか?
一万円台で泊まれたんですよね(二食付きで)

今調べたら、同じ程度のプランで泊まっても3〜4万はするみたいですね。もう、泊まれない(^_^;)残念!w