山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

ワシ、漫画を大人買いする

久しぶりに漫画を大人買いいたしました。
お題はコレですわ↓

イノサン 坂本眞一


この漫画、たまたまレンタルコミックの店頭で立ち読みして。
「おお、コレは面白いじゃんか!」という事で(ワシは「ベルサイユのばら」以来、18世紀フランスの記録モノが大好物である ジャン・ジャック・ルソーの「告白録」とか)
「こ、コレは買わねば…!」
ということで早速Amazonさんで1〜4巻購入しましてん(*´ω`*)

で、ついでにこの漫画の原作になっているルポルタージュ「死刑執行人サンソン 国王ルイ十六世の首を刎ねた男」も同時購入してみました。

シャルル=アンリ・サンソン によって処刑されるルイ16世

んで、こちらの方を先に読んでみました。
(漫画「イノサン」は2巻まで立ち読みしてたのでw)

まー。そしたらコレが面白い面白い。
日本でも代々介錯人を務める家系の人とか、天皇家の棺を担ぐ家柄の人の話とか漏れ聞きますが。
このサンソン家の数世代に渡る数奇な運命と申しましょうか。
不思議な偶然と縁としか言いようのない運命の糸に操られて巡りあう人々との関わりは、「事実は小説より奇なり」を地で行くようなエピソードが満載です。

そしてこの「イノサン」でも主人公であり、「死刑執行人サンソン」でも主に語られる事になるアンリ・シャルルが「近代人」的で興味深いキャラクターなんですね。
コレは「死刑執行人が社会の最底辺であり最も偏見を受けながら貴族並みの暮らしをしているという自身の立場による」(Wikipediaによる)もののようですが。
死刑執行人の家に生まれ、差別され、蔑まれ、恐れられながら。
それでもなお、慈悲深さと信仰心を持ったままでフランスの激動の時代を生き抜く、実に魅力的な物語です。

そして改めて驚かされるのは、「イノサン」が史実に忠実に描かれているという事実です。
一箇所違うのはカサノヴァ登場シーン。
アソコで致していたのはカサノヴァ本人じゃないのに( ;∀;)誰かカサノヴァの名誉を回復さしたげてー。