山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「二つの塔」の思い出

今年の12月にピージャク(ピーター・ジャクソン監督)の手による「ホビットの冒険」の映画が日本でも公開されるそうですね。
「コレは久しぶりに見に行きたい洋画だなあ」
と思いつつ、TVCMを横目で見ているワシ。
「そういえば、昔、『ニつの塔』を見に映画館に行った時に変な事があったよなあ」と思い出すワシ。
初号機は当然覚えているんだろうけど、弐号機はどうなんだろう??と気になって弐号機に、
「覚えている?」と確認するワシ。
すると弐号機があっさりと「覚えているよ」と言うので、( ´゚д゚`)アチャーと思うワシ。

この日記をたどっていけば「二つの塔」を見た時の事件の記事が読めると思うんですけど。
まあ、そんな面倒なことは普通しませんやなあ(鼻ホジ)
その時は、サティ(当時はサティがまだあったんだよ!)に併設されているワーナー・マイカル・シネマズで見たんですけど(当時ここは非常に穴場の映画館で、人は少ないし音響はいいし、駐車場もたっぷりあって凄く良かったのです)

その時の最大の失敗は「映画が字幕版だった」てことなんですよ。
当然、弐号機は見ててもツマンナイんですよ。
ところが弐号機って凄くおとなしい子で(今の姿からは信じられないかもだが非常に無口で、何日間も口を開かないことが普通にある子どもだった)大人が映画を見てても一人静かに座っていられるような子だったんですね。
その時で映画館の入りは3分の1とかその程度の観客数だったんですよ。
一応、気を使って家族で左端通路側の席を取りまして。
弐号機ちゃんは座席に座っていることに疲れたら通路に行って、劇場左端の通路の階段で静かに座って映画が終わるのを待つような子供だったのです。

ま。その時もそんな感じで。
映画が終わって通路の階段に座っている弐号機に声をかけて、「さあ、帰ろうか」としてたらいきなり「ちょっとあんたたち!」と呼び止められてですね。
若い女性(20代後半ぐらい?)が怒鳴り散らして来たんですよ。

「あんたんちの子供が通路に居たせいで映画が全然頭に入って来なかったうぎゃぎゃぎゃぎゃ☆」
と叫んできてですね。
ワシは最初、ナンの事を言っているのかわからずに、「え??」とビックリしちゃったんですが。

「あ。そうか、この人は弐号機が通路に居たのが気になって映画の内容が頭に入って来なかったんだ」
と気がついたんですが、次の瞬間に、
「そんな劇場の一番端っこの通路に座っている子供がそこまで気になる人が居たとは」とビックリしてしまって。
(しかもその人が座っていた場所は劇場真ん中よりやや左寄り?くらいの位置だったのでまさか、そんな離れた場所に居る子供を_その子の親がすぐ隣にいるのに_気遣ってくれる人がいるとはね)

「あー。申し訳ありません、ごめんなさいね」
と、言おうとしたら、それより先に電光石火、ワシの背後から当時中学生だった初号機がいきなり声に出して、

ナニコノクソアマ、むかつく!キチガイなんじゃね?」
って言ったんですよ。
それはまさに、口先だけで謝ろうとしてたワシがその瞬間、頭に浮かんでいたセリフそのものだったもんで、ワシ、不意をつかれてしまって、その場で( ゚,_・・゚)プークスクスと吹き出してしまってですね。
彼女への謝罪の言葉が半笑いになってしまってですね。
その女性が「他のお客さんだってみんな迷惑しているんですよ!!」てギャーギャー叫んでいる背後で他のお客さんたちが、
「え?ええ??関わり合いになりたくないよ!!」
みたいな表情で小走りに去っていく様子もなんかおかしくて。
更に彼女の背後で彼女のその日のデート相手??と思しき男性が恐怖にひきつっている顔で彼女の背後に半身隠れている様子もおかしくて。
(多分、彼は「怒りっぽい女だな」とは知ってたかもですがここまで常軌を逸しているとは思わなかったのかも)

「本当に申し訳ございませんでした!」と満面の笑みで謝罪してしまいました。
あまりにもワシがニコニコと謝るのでそれもお気に召さなかったらしく、その後もすごく怒ってらっしゃいましたが…
ひたすら謝ってその場を去りましたともええ。彼女は色々と弁償して欲しかったようですが。無視しちゃいましたw
多分、彼女が映画を理解できなかったのは、10数メートル離れた場所で弐号機ちゃんが大人しく座っていたのが理由じゃなくて、

戸田なっちの字幕が意味不明でトンチンカンだったせいなんですよね…
(当時2ちゃんで、「字幕の検証スレ」が大人気だった記憶)

だから弐号機ちゃんには今、あらためて、
「キミは全然悪くないんだよ。ヒトコトも発してないし、あんなにおとなしくしてたんだから問題ないんだよ」と言って。
初号機には、
「キミは中学生の時から見上げた根性だな。キミみたいな人間は角田美代子みたいなサイコパスの餌食にはならないから大丈夫だよ」
と言っておきましたとさ(おわり)