山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

川崎騒動

今朝の朝日新聞朝刊を読んでいたら、「川崎市に抗議4千件」という記事が載っていました。
つまり、この記事の趣旨は「放射性物質に汚染された瓦礫を持ち込まれると勘違いした差別主義者の一般市民が騒ぎ立てている」というものですね。

いやいや、こうやって騒いだから「汚染されてるかどうかの検査はしますよ?」と後出しジャンケン的な対応をしたくせになんだこのミスリード
しかもそれとなく、「福島から避難してきた住民を差別しているのはこのような考えの人」と暗に示されているような気配がします。

そんな事を言うのだったら、「被災した漁船は放射性物質に汚染されているので全船廃棄処分する」とかいう報道をしなければいいのに。
こんな報道を見れば、「そうか、現地で雨ざらしになって放置されている漁船がそれだけ(人が乗って操業できないほどに)汚染されているのだったら、周囲に散らばっている瓦礫もおそらくは同程度に汚染されているんだろうな」と考えるのが普通だと思うんですけどね。

しかも、最初の報道では「瓦礫の被爆量をちゃんと検査する」とはなってなかったはず。
低レベルの放射性廃棄物(通常運転している原発で作業した後のウエスとか作業服)であっても普通は燃やしたりしないのに、一体、コレはナニ?
でも、騒いだおかげで「ちゃんと検査します」という言質は取り付けられたみたいなので、その部分は騒いで良かったかな?とは思います。
(でも、後々「どうやら高レベルの被爆量の瓦礫もあったみたいですが、間違って燃やしちゃってました()」みたいな事を言われる予感もしますが)

騒いでいる人たちも「勝手に基準を引き上げられちゃ困る」(その懸念を持たせたのは、勝手に「暫定基準」という名目でドンドン基準値を釣り上げてきた政府に対する不信感)という事で騒いでいるんだと思うのですが。
勝手に「そう騒いでいる連中は福島差別を平気でやるような連中なんだろう?」と決め付けられては気の毒です。

この騒ぎの本質は、「人は受け入れる。お金も出す。でも被曝した瓦礫は困る」って事なんでしょ?(少なくともワシの認識はそうです)
つまりそうでもして(事実をねじ曲げてまで)愚かな安っぽいヒューマニズムで世論をミスリードしたがる朝日新聞の真意はどこにあるんでしょうかね?