山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

記憶のない男

昨日、CSでイギー・ポップの特集をやっていたので、ソレを録画して夕飯時に見ていたら。
ふと思い出したので、夫に向かって、
「昔。イギー・ポップを歩いて見に行った事があったねえ」
と申しますと、夫が、
「オレと?」
と不審そうな顔をしてます(??;;

この人は記憶が殆ど残ってない人でして。
ワシとの美しい愛の思い出もこの人の頭には殆ど残ってないんでしょうな。
「またかよ」
と心の中で舌打ちしながら、

「昔、見に行ったじゃん。メルパルクホールに!」
と言ったのですが、思い出す様子がありません。
メルパルクホールの近所に住んでいたから、歩いて色々見に行ったし。大貫妙子とかマルセル・マルソーとか、イギー・ポップとか」
(冷静になって考えたら変な顔合わせだw大貫妙子マルセル・マルソーイギー・ポップってw)

とまで申しますと、夫、ワシの顔を見ながら、
「オレと?オレは大貫妙子しか覚えてない」
と申します。

「うーん、やっぱりこう来たかー」
とは思いましたが、本人が覚えてないんじゃ仕方ありません。
「あのね、ステージの上からイギー・ポップ、お客と喧嘩しとったで」
と、まるで初めてその話をする人のように夫に話して聞かせます。

「えー。そんな事があるのー?」
と長女。
「昔のパンク系のバンドのライヴは喧嘩が必ずあったんだよ」
と。そこまで話してハタと思い出しました。

「そう言えば、あなた(長女)、昔、セックスピストルズ見たじゃん。覚えてないの?」
と申しますと、長女、
「え?オレ??何歳の時??」
とか申します。
「えーと、幼稚園の頃。多分、5歳とか6歳」(今調べたら、1996年11月7日の事でした。長女5歳だw)
と言いますと、長女、
「何処であったんだよ、そんな反社会的な催しものが!?」とか言います。

まー。パンクが反社会的だなんて、この子は面白いことを言うわね。

「普通にサンパレスの大ホールであったよ?パンクっつったって、あーた。1970年代じゃあるまいし。普通に音楽ビジネスですよ」
と答えると、長女、
「サンパレス!?」と叫びます。

その後、眉間にしわを寄せて、
「あれ?なんか思い出してきた。なんか、変なお客が沢山居たような…?」
とか言います。

5歳のお前はバリバリのパンクスを指さして、
「おかあさーーん、あの人、頭がどぉってなっているー!」て叫んだんだよ(??;