山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

PIED PIPER 全曲レビューその1(訂正あり)

01.PIED PIPER 前編

ギター2本に寄る、メランコリックな旋律から始まる「現代のメルヘン」の幕開け。
ハーメルンで男が子供達を連れ去ったのは、1284年6月26日の出来事(史実)
現代の「笛吹き男」は、2008年の6月25日になって、初めて自分で宣言した。

「キミを連れて行くって決めたんだ、悪いけど」

ワシがピロウズの音楽に、身も心もさらわれてしまってから幾星霜。
ピロウズって現代のハーメルンの笛吹きだよな」と思っていた事が、改めてこうやって楽曲にされてタイトル曲にされて、アルバムの幕開けを告げる巻頭曲になるというのは、なんというファン冥利に尽きる事だろう。

「ワシはワシの慧眼が以下略」w

さて、「現代の笛吹き男」たちが奏でるのは、「コレは珍しい!」
なんと5拍子のロックンロール。
ピロウズの曲には時々登場しますがね>5拍子の楽曲

イマドキ、日本のバンドでも海外のバンドでも、このタイプの音楽をやっている人は殆ど居ない気がします(ちょっと訂正=昨日、ココに書いていた「太陽の下の18歳」は改めて聴いたら4拍子でした。いい加減な記憶だなあ!このアルツ頭めがw読者の皆様&エンリオ・モリコーネ先生にお詫びしますm(_ _)m)

このなんとも魅力的なシャッフルするビートに乗って、日本人には馴染みの薄い5拍子という変則的なリズムでありながらも、言葉とメロディが一体になり、クルクルコロコロと転がって行く様は、「まさにピロウズのロック」であります。

バスターズはコレが聴きたくて、ピロウズの後をゾロゾロとついて行っているんじゃないですかね?
少なくとも、ワシはそうです。

それと、この曲。
歌詞もいいんですよ。
ピロウズはそのデビュー作、「STAND UP AND GO」から一貫してそうであったように、
「神様に挑戦状を叩き付ける事」を根底のテーマとして持っている気がします(妄想日記)

ここでもその作風は健在。
「聖書によれば、誰もが罪人、この僕以外はね」と歌われます。
「受洗しなかったのはオレの意志だー!」と言わんばかりの言い草な気がして、思わず初聴時には、頬が緩みました。
「変わってないねえー!」
嬉しくなる瞬間です。

明日に続く