山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

ムーンライダーズについて知っている二、三の事柄

なんと言ってもこのテレビドキュメンタリーで一番酷かったのは、「ロックバンドもののドキュメンタリーなのに、ちゃんとまるまる演奏するシーンが最後に1曲しかなかったって事」ですね。
もうこのムーンライダーズというバンド、「ライヴでの演奏自体」がそもそも何時だってヒデエ出来で(そりゃ全然リハーサルもしないんだから仕方ないよね)して、とても聴けたもんじゃないのは確かにソウなんですが...。

「でもコレってバンドって言えるの?」って感じ。
普段はメンバーそれぞれがプロデューサー業に関わってて、プレイヤーとして活動しているのって、白井良明(ギター)と武川雅寛(ヴァイオリン&トラペット)くらいか??
「そりゃあヘタにもなるし、声も出ないはずだ」よ。

でもこのジイサン達、ソレを一切悪びれないの。トホホ_| ̄|○
敢えてソコを「ロックっぽい」みたいな言い方で誤魔化しているのね。最低。カッコワルイ。
全然、自分の音楽と真剣に向き合わないのね。
まあ、近作はどれも「左足で書いたような曲だから、向き合う気持ちもない」のかもしれないけど。

でもその行為が自分をすり減らし、自分自身をもダメにしている。ひいては過去の名曲すらも自分で泥を塗っているって事実に全然気がついてないのよ。
そこがもう、ダメダメだー。

ワシが最後にちゃんと聴いた彼らのアルバムって「Don't trust over30」(1986年)だった。
「ボクハナク」とか「9月の海はクラゲの海」とか、「だるい人」とかよく歌ってた。
ワシがちゃんと聴き始めた彼らのアルバムは、「モダーンミュージック」(1979年)からですが、実にこの間(1979-1986年)の彼らのアルバムはどれも素晴らしい出来で、ワシは80年代、本当に彼らには楽しませてもらいました。

しかし、その次のアルバム「最後の晩餐」(1991年)は実は数回聴いたっきりで、二度とプレイされる事はナカッタですね。
ちっとも心に響かない音楽になっていたんです。
多分、この辺りに彼らの断層があるのでしょう。

まあ、このアルバムの発表スパンを見ても判る通り(1986年の次が1991年)、彼ら、「結成30周年」とか言ってますが、「バンドとしては実働期間は10年あるかどうか?」です<コレはワシの「体感時間」での感覚ですよあくまでも。

まだ話し足りない。続く