山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

寸劇に飛び入りするワシ

授業参観である。
丁度休みだったのでヨカッタ。とりあえず、小学校は寒いので、暖かくして出かける。
一年生の教室に入れば、「あ、コオニちゃんのお母さんだー!」と子供たちが大歓迎(^^;
一学期中、ボイスを連れてお迎えに来ていたので、有名である。

コオニタンは丁度、お友達と4?5人がかりで粘土細工で遊んでいる所であった。
みんなで丸くなって「コネコネ」と粘土をこねている。
見ると、ウサギさんを中心に、なにやらお菓子が皿に乗って並んでいる様子が作られている。
「ウサギのケーキ屋さん」らしい。

チャイムが鳴ると担任が登場。
子供たちも慌てて席について授業開始。

「今日の人権学習はランチルームで2クラス合同の授業になります」との事。
子供たち、ワサワサと廊下に並んで筆箱片手にギュウギュウおしくら饅頭状態で整列中。
「うーん、まるで子ザルの群れだなあ」
子供たち、みんなでつっくき合って押し合いへし合いしながら「きゃっきゃ」と笑っている。
「なんとも可愛い子ザル集団だなあ」とほほ笑ましく眺める。

しかしこの子ザルの集団。もう字も書けるし、簡単な繰り上がりのたし算。繰り下がりの引き算も出来るんだから、大したものだよなあ。

さて、本日の人権学習のお題は、
「嫌な事を言われたら、なんて言い返す?」である。
子供たちだってさまざまな軋轢や行き違いのなかで暮らしているんだから、やっぱりどんなに子ザルだって、やっぱり傷ついたり悲しい事だってある訳で…

その中で子供たちはさまざまな「言われて嫌だった経験」を手紙に書いて父兄に渡した。
その手紙に対する両親からの返事を皆の前で発表。
更にその返事を子供たちが書いて、また発表するという、なかなかに深い経験だった。
「今日の授業参観は命の授業としても良いものだなあ」と感心する。

途中でロールプレイングの寸劇に「すみません、参加してください」と担任に引き込まれたりもしたが、良い経験だった。

ワシが一番号泣したのは、一番上のお兄ちゃんが病死した時に、自分のお母さんが、
「もうお母さんも死にたい」と言った言葉を聞いた、三番目の末っ子の女の子がお母さんに宛てた手紙、
「お母さん、私が居るから死なないで。私の為に生きて。私のお母さんで居て」というもの。
子供は皆、天使である。性善説を信じたくなる。