山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

ボイス山

午前中、雨が降り続けて居ましたので、夫が病院に送ってくれました。
「いや、もう放射線には慣れたから大丈夫だよ〜」と言うのですが、
「どうせ雨で穴も掘れないから行くよ」と無理矢理(ーー;送ってくれました。

放射線治療も折り返し地点。
すっかり放射線にも酔わなくなって、体調は絶好調ですよ。
でも気分は絶不調

放射線医との面談の日だったので、放射線治療の寝台の上に乗ったままで居ると放射線医が、
「どうですかー?」とやって来ました。

「体調に問題はないのですが、精神的に今、どん底でして」
と言うと、
「何かありましたか?」と放射線

「実は14年間飼っていた愛犬を夕べ、安楽死させまして…」
と言うと、放射線医、
「それは…辛かったですね」
すると、後ろに並んでいた看護婦さんと放射線技師さんも一緒にウンウンと頷いてらっしゃいましたw
それで面談は終わり。
ボイスの話をリアルでする人がいてよかったわ。コレも供養だ。

家に帰ってワシは仕事に。
雨がやんだので、夫は裏山に穴掘りに(観念してw)

裏山の頂上、西側に向いた場所に日当たりの良い開けた場所があったので、そこに2時間かけて(!)大穴を掘り、ボイスを埋葬したそうです。

西方浄土に向かって埋めたよ」と夫。
うちに裏山があってよかった。
ワシも死んだら同じ場所に、ボイスを抱きしめる形で埋めて欲しいなあ<無理
(でも実際、埋葬した後に骨壷から遺骨を動かせば誰も証明はできないわけだから、こっそり裏山に埋めても埋めた人以外はワカラナイよねw)

と、言うわけで。
今まで単に「裏山」と呼ばれていた我が家の裏山は、今日から「ボイス山」になりましたw
イノシシの天敵にして、子猫の庇護者。
フレンドリーで人間が大好きだったボイスは、ここからワシらを見守ってくれることでしょう。

南側の樹の枝を払えば、ボイスが大好きだった小学校(子どもが好きなもので)と静かな美しい入江も見えます。
うん、いい場所だ。