山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

アンコウの夫婦・土木工事完成

登校日である。
数年前、夏休みの登校日、登校途中だった小学生の女の子が通学路沿いのアパートに住んでいる男に、レイプされて殺されるという事件があって以来、福岡県では夏休みの登校日を廃止する小学校も増えたが、せちたろーの学校は、実施中。
せちたろー、ラジオ体操して朝食を食べ、学校に出かける。
子鬼も登園日。
「今日、お弁当あるー?」と聞くので、「今日はお昼前に終わるよ」と言うと、子鬼、「ナンデーナンデー」と聞く。
「ナンデデモだよ」としか答えない母(--;

昨日、寝る前にNHKの海洋ドキュメント番組を見ていて、せちたろーが面白いことを言った。
深海に住むアンコウは、雄と雌が出会える確率が低いので、タマサカ出会えた時は一体どうするのか?という話を放映してた。
雌の数十分の一(数百分の一?)しか体の大きさがナイ雄のアンコウは、雌に出会えたら、すかさず雌の体に吸い付くのだ。
そして、体液や栄養分をお互いの体の中で循環させ、「寄生」してしまうらしい。

で、その「お返し」として、定期的に雌に精子を提供し、受精に協力するという事なのだ。
ソノ話を聞いて、「昔、聞いたことがあったよ、そうそう」と思い出していたら、突然、せちたろーが、
「アンコウはいいなあ」と言い出したのだ。

「ナンデ?」と聞くと、「だって、ずっと一緒にいて離れられないのだったら寂しくないし、浮気も出来ないジャン?いいよ、一生浮気しないダンナさんってさ」と答えたのでタマゲタ。
「そうか、キミは浮気する男が嫌いなんだ」と言うと、「そうそう」と答えるせちたろー。ナルホド。

「でも、この他者に寄生されているってカンジは妊娠中に似ている気がするよ」と答えるワシ。
「え?そうなの?妊娠中って寂しくないの?」と聞く、せちたろー。
「妊娠中はいつも『自分一人じゃない』って気持ちがするから、ナニも怖くないし寂しくないんだよ」と教えるワシ。
「あ、妊娠ってそーいう事なんだ」とせちたろー。

そーなのだ。妊娠中は大変な事が多いって世間の人は言うけれど、ワシは「モノスゴク楽しかった」んだった。
この「他者と共生する実感」というか、「血肉を分け合いながらも、自分ではナイ他人と生きる感覚」が面白かったし、充実していた。

レンガもあと30個買ってきて、庭に埋める。
レンガの道が無事、完成。
電気メーターの検針の人に「キレイですね」と誉めて貰う。アリガトウ。