山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

幌は当然、フルオープン

晴れているが、風が爽やか。
ボイスにベビーカーひかせて散歩。

木陰が涼しい用水路の脇の道に、ヤマモモの実が沢山落ちている。
見上げると、房ごと実ったヤマモモが頭の上にイッパイ!
手を伸ばしてちぎって食べる。
「うぅ、スッパイ」
でも、後味が爽やかで口の中がサッパリする。
子鬼も欲しがるので、一個与える。
「ちゅっぱいねー!」と言う。

子鬼に道ばたのネジバナを摘んで握らせる。
家まで大切に持って帰る。
ボイちゃんは脇目もふらずに「任務を遂行」よしよし、君はイイ子だ。
摘んだネジバナはガラスの一輪挿しに活けて、洗面所に飾る。

ダンナ、慣れないスーツを着込んでパーティに出席。
しかる後、ヨレヨレになって帰宅。
だいたい、「視野に100人以上の人間がいるのを見ただけで頭が痛くなる」男が、数百人がひしめくパーティ会場にいたのだ。
ヨレヨレにもなる。
「お土産にはナニを持っていったの?」(「手ぶらでパーティに行ってはイカン」とワシが厳命していたのだ)と、訪ねると
モエ・シャンドンシャンパン)とお花」だって!!
ワシだってそんなモノ貰ったことナイのに、クソー、ナンか悔しい。
この仕事、そんだけシッカリとギャラは頂けるのであろうな!?(鬼嫁)

せちたろー、ピアノのレッスン日。
スタジオの外で終わるのを待っていると、次のレッスンを受ける高校生がやって来て、ワシに「●●(ウチがある部落名)の方ですよね?」と話しかけてくる。
「え?何で知っているの?」と聞き返すと、彼女は中学生の頃、自転車通学中に登校中のせちたろーをよく見かけていたらしいのだ。
「だから、よく知っているんですよ」と言われる。
せちたろーは全然気がついていないらしいが。
高校生になってもピアノを習っているのって、良いわね。

せちたろーを家に連れて帰る途中、せちたろー&子鬼のかかりつけの小児科医に行き会う。
ゴルフ焼けの真っ黒な顔に白いポロシャツ、サングラスをかけて凄いスピードでグリーン・メタリックのベンツのカブリオレを運転中。
派手。

急患は夜中にも診てくださるし、優しくて腰が低い、ホントに人格者の先生でワシは好きなのだが、先生、車がいつも派手。
せちたろーに「気がついた?」と聞くと、せちたろーは
「あの先生だったら、白い軽自動車で、スピード違反なんか絶対しないで、キッチリ法律を守って運転しているような気がしていたのに、ショッークッ!」と言う。