山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

久々に本を読んで「怒髪天」

ダンナ、真面目に仕事。
暑いしヤルこともナイので、せちたろーに「漫画読む?」と聞く。
先週ウチに遊びに来たカームラ家の長男ユー君が「動物のお医者さん」(佐々木倫子)の大ファン。
で、彼がこの漫画のことを熱く語り合えるのがワシしかイナイので、せちたろーも仲間に入れてやろうと言う母心。

全12巻、「どさり」と渡す。ついでに母も久しぶりに読む。
この漫画を買った頃は、「犬は好きだが飼ってない状態」でしかも、「犬なんか飼うと人生が面倒くさくなる」と考えていたのだ。
改めて、犬を飼って読むと、シミジミと面白い漫画である。
ユー君は元々の動物好きに加えて、この漫画を読んで以来、「犬を飼いたい病」に取り憑かれているらしい。
「一戸建てに住めば犬も飼えるのに、お父さんに甲斐性がないから云々」と彼は語る(←小五)

確かに、「犬がイナイ人生」は身軽ではアル。
予防注射の心配もフィラリアの心配も気軽に家族で旅行に行けない煩わしさもナイ。
でも、「犬がいる暮らし」というのはその辺の煩わしさもナンモカンモひっくるめて「お釣りが来るほどタノシイ&アリガタイ」ものなのだ。

図書館から借りてきた本「ケンジの日記?ある柴犬との16年間の共生」を読了。
しかし、ナンだろなこの本。
タイトルからして、犬とその飼い主の出会いと別れの物語。
「さぁ、ワシも思いっきり泣かせていただきましょー!」と思ってハリキッテ借りてきたのに、「その実、著者の自慢タレ話」であったのでガックシである。

だって、このオッサンとわんこ、全然信頼関係が出来てないの(むしろ、犬に憎まれている)
オッサンの一方的な(押しつけがましいワガママな)愛情らしきモノはあるものの、11歳という高齢の犬に「子孫を残してやろう」とイキナリ雌犬をあてがうのかイカガなモノか?
しかも、借りた雌犬を脱走させて数ヶ月間迷い犬にさせちゃうし。

この「ケンジの日記」は愛犬物語では無く、実は、著者がギリシャに赴任して奔走し、新宿区とギリシャラフカディオ・ハーンの胸像(記念碑)を建立するあたりに話の重点が置かれている「ワシはエライんだもんね物語」である(新宿区はハーン終焉の地・ギリシャは生誕の地)
しかも、この著者は「日本ペンクラブ」の会長もやっていたらしい。
犬の話(特にケンジという飼い犬)より、このオッサン自身の自慢タレ部分の比重が重くて「読んでて騙された気分」になることウケアイ。