山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

美しいおじいさまが招くそのお屋敷には

そもそもの始まりは、よくお見かけするエルメスのバッグを持った美老人としか言いようのないとてもおしゃれなおじい様がいらしてですね。
その方がある日、胸元に金の小さなうさぎのブローチをおつけになってたんですよ。
「ま!素敵なブローチ」と思って(^_^;)ワシついつい声をおかけしてしまいまして(ワシは町中でおしゃれな人を見かけるとついつい話しかけて褒め倒すという癖がある)
するとその美老人のおじいさま、「ふふふ、コレ実は女性物のピアスなんですよ」と優しく教えて下さいまして。
その様子が、グレイのハンチングにざっくりとしたこげ茶色のツイードのジャケット、ニットのベストに白地にブルーのチェックのシャツに茶色のネクタイ。ウールのパンツに茶色のストレートチップ(革靴)、肩には臙脂色のエルメスのショルダー・バッグという出で立ちでして。
そのジャケットの胸元に金の小さなポーズ違いの二羽のうさぎが居るんですね。

「まあ、なんておしゃれで素敵なんでしょう!」とワシが感嘆しておりましたら。
「実はワタクシ、カフェをやっておりまして。そこのお印がうさぎなんですよ」と恥ずかしそうにその美老人のおじいさまが教えて下さいます。

「え?やはり…お店の名前はフランス語でLapin(ラパン)とかそんな感じですか?」とお尋ねしたら、
「いえいえ、和風です…ちょっと待っててくださいね」と言われてそのまま何処かへ行かれてしまってw
しばし待ってたら、息を切らしながらパンフレットを持ってきてくださいました(車の中に置いてあった??)

「このお店です」と言われてパンフレットを数部、くださいました。
「まあ、わざわざありがとうございます!」とありがたく頂いて。
「このお店、行ってみたいな」と思いまして、友人に電話しましたら。

「あら、そのおじい様、うちの近所の方よ!」と友人が言うではありませんか(^_^;)世界が狭いぞーw
「私も一度行ってみたかったの。行こう!!」と友人が言うので、「じゃあ一緒に行こう!」って事ですぐに決まって。
そのカフェへランチを食べに行くことにしたんですね。

ワシはそのお店を行く前にちょっと…この世で最も忌憚のないご意見が読めるGoogle+にて評判をチェックしましたら。
物凄くほめてあるんですよwもはや、「褒めちぎっては投げしている状態」
大絶賛の嵐ですよ。褒め言葉の餅撒き状態ですよ!

「コレは…行くのが楽しみだな」(゚A゚;)ゴクリ…とその日を指折り待っておりました。

そして当日。
美しい海を眺めながら愛車たまごちゃんを飛ばしてそのお店をお尋ねしました。
友人も道に迷いながらwどうにかこうにかたどり着き、「さて。ランチをいただきましょう」と店員さんを呼んだらそこで思いがけないことが起きました。

店員さんが友人の顔を覗き込んで、
「…もしかして…Jちゃん?」と声をかけて来たのです。
友人はびっくりして店員さんを見返して。じっくり見つめると、
「やだっ!こんなとこで会うなんて…!!」とびっくりしてました。

十数年ぶりに会う小学校の時の同級生、幼なじみだったのですw

「わーーまさかこんな実家から遠い場所で偶然、出会うなんてー」と友人が改めて驚いていると、件の美老人のおじい様が席にご挨拶に来られました。
そしてワシと友人の顔を見るとすごく驚かれて。

「ええっ、そういう事だったんですか!?」とおっしゃいました。
自分の顔なじみの自宅の近所の奥さんが、数日前にいきなり話しかけてきた変な中年女と一緒に来店したので驚かれたご様子でした(^_^;)
「まさか、貴女がこの方のお友達だとは…全然存じ上げませんで…」とおじい様。
「パンフレットを頂きましたので、興味が湧いてランチを頂きに参りました」とご挨拶するととても喜んでくださいまして、歓迎してくださいました。

さあ、そこから。ワシの目と舌の冒険が始まったのでございます…(この項、まだ続くのか!?)