山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

うさぎに白旗を揚げる

と、言うわけで。
友人は「餅雑炊セット」(写真奥)ワシは「博多雑煮セット」(写真手前)を注文しました。
ジャ、ジャーン☆



どうよ!どうよ!どうよ!!
あまりの彩りの美しさに目が潰れそうだわ(*ノェノ)キャー
春野菜のサラダには別盛りで人参のドレッシングが添えられてます。

雑炊は五穀米で作られた雑炊に小粒のお餅が6粒?ぐるりとお椀の中で円を描くように浮かんでて、素朴だけどとても美味しそう(*´﹃`*)
博多雑煮は「これぞ博多雑煮!」な正式な博多雑煮ですけど、ブリも肉厚、どんこ(干し椎茸)も肉厚、かまぼこも肉厚でとても贅沢な作り。

それぞれのセットに煮物や付け合せのお惣菜が盛られてて見目麗しいわ、とても新鮮そうで野菜が生き生きしてますがな。

ワシが一番驚いたのは、あさりと新ジャガ、アスパラガスの穂先とタケノコのバター煮でした(写真一番右端手前)
新ジャガは丸ごと、ホクホクと甘くて美味しい。そこに多分、これから盛大に美味しいお出汁が出ている殻付きのあさりとアスパラガスの穂先、タケノコが春の風味と歯ざわりとでアクセントを入れてきます。
全体にあさりのお出汁が染みているのですが、更にその上にほんのりとバターの風味が載ってて、今までに経験したことのないお味です。

「初めて食べたけど、コレ…物凄く美味しい…」と友人と言い合って思わず顔を見合わせます。

次に驚いたのが、イカのマリネ(写真中央、陶板の上に乗ったガラスのおちょこの中)
マリネが全然鋭い味じゃない。
イカにしっかりマリネ液が染みているのですが、全然嫌な感じじゃない。鋭さが全然ない。
コレならマリネとか酸っぱいものが苦手な人でも多分大丈夫なお味。

友人のセットにはこれは入ってなかったので、「どんな味!?」と友人に聞かれましたが。
「あのねえ…生のイカを茹でてマリネにしてあるんだけど、一番似ているのは柔らかいさきイカをなにかに漬けて元の生のイカに戻したものって感じなの…」(もはや意味不明)

つまり、コレも「生まれて初めて食べるもの」だったんですよ!w
イカのマリネだって、今までの人生、さんざん食べてきたはずなのに、まるで味付けが、手法そのものが違っているんですもの!!

そして本丸の「博多雑煮」に向かいます…
まずは肉厚なブリの切り身にかぶりついてみますと…

「…全然生臭くない…」(困惑)
「…すごく、美味しい…」(更に困惑)

おそらくはブリの切り身に塩を振り、しばしザルに揚げて血抜きをした後、熱湯をかけて霜降りにして臭みを抜き。
その後、一瞬だけ沸いたお出汁で煮立てて中まで火を通したところで火を止めてすぐに盛りつけたんでしょうが。
ブリそのものが新鮮_という事もあるのでしょうが。

「ワシだってものの本にかかれている通りに、新鮮なブリで血抜きして熱湯で霜降りにしてお雑煮にしたけど臭かったわよ!」(思わず憤ってしまう小物感)
すべての料理のすべての具材が驚くほど美味しいのです。

「どうしよう…全部美味しいわ…ワシは滅多に外食を褒めない女だけど、このお料理群には完全に降参するわ…」
敗北宣言してしまったのでした。