山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

イーモウ話し、ついに完結編!の筈だが…

迷走するチャン・イーモウのその突然の作風の変化やら題材のあまりの変わりようのその
理由が判らずに、「なんで?」「何が欲しいの?」といぶかしく思っていたら、
突然、イーモウ監督、「中国武侠小説の世界を映画化する!」と宣言する。
「えー?なんで今更??」激しくクビを傾げてしまうかつてのファン(ワシ)
しかし、次の瞬間、

「なんだ、アン・リーアカデミー外国語映画賞獲ったからかー(わかりやすいな)」
確か、イーモウ監督は確か、「菊豆」で最初にアカデミーの外国語映画賞にノミネートされ
その後も「紅夢」でノミネートはされたけど、受賞には至らなかったのよね。

よほどソレが悔しかったのか…「元々中国武侠小説の世界に先に関わったのはオレだし!」
みたいな気持ちもあったんじゃないかと勝手にワシは推測している。
(しかし、正しくは「強引に関わらせられた」のが正しいんだけどね。しかも香港映画界の人たちに
いいように面白がられていじられた揚げ句…)(^^;;

で、イーモウ監督、その「テラコッタ・ウォリア」での裏を返すべく、
香港からトニー・チン・シウトンクリストファー・ドイルを招聘。
「昔売っといた恩を返してもらうよ」と<言ったかどうかは定かではない。

このトニー・チウ・シントンと言う人、元々は映画監督でありながら、近年は
「アクション監督」としての仕事が多い人。
今、目の前の箱で調べたら(^^;シントン監督、ご自身の父上も映画監督として有名だった人で、
シントン監督自身、子供の頃から撮影所で育ったような環境だったのね。
京劇や武術を学びながら育ち、映画のキャリアはスタントマンとしてスタートしたという。
筋金入りの「カンフー野郎」(違?)
まあ、とにかく若い頃から武術指導にその才能を発揮して、15歳の時には武術監督としてデビュー。
「あ、なんかトンデモナイ人…」(今更)

クリストファー・ドイルは勿論、ウォン・カーウァイ(大好きー)監督の女房役で有名な
イギリス人カメラマン。
つまり、元々が撮影監督としてスタートしたイーモウが、カメラを他の人に任せるというこの
部分を見るだけでも「獲る気マンマン」が伺える気がする。

つまりこの「無敵の布陣」でイーモウは勝負に出たワケですよ。