山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「ブレードランナー2049」

あまりにも「IT」が素晴らしかったので、「ブレードランナー2049」が忘却の彼方に行きかけてますw
なので、忘れないうちに色々書いておこうっと。
ネタバレも含んでいるかもしれないので、ネタバレが嫌な人は読まないでPLZ(´∀`*)ウフフ

以下、気がついた点の備忘録

・やっぱり「ブレードランナー」そのものがシド・ミードの映画だって部分が大きかったんだな。シド・ミード亡き時代だから仕方ないのかもしれんけど。「フォースの覚醒」ほどじゃないけど、魅力的な造形がべっこし減ってたので残念無念(´・ω・`)
・もっと日本趣味を出してほしかった。コンピューターの読み上げ音声が妙ちきりんな日本語というだけなのはあまりにも詰めが甘い。
・女性キャラに魅力が薄い。「ラブ」↓は

※やっぱり髪型がイマイチなんだよなあ、レイチェルみたいな結い上げたnew日本髪みたいなエキセントリックさが欠けている
キングスマン」のガゼル↓に比べると魅力に乏しい。

※多分、「ブレードランナー」のプリスを継ぐものはガゼルになっちゃったって気がするのです。「美しき殺人マシーン」
見た目のインパクトもヘアメイクも衣装も完璧
前作でのプリス↓、

蛇使い、レイチェルと言った豪華レプリカント美女揃い踏みに比べるとあまりにも「2049」は小粒すぎる。
・衣装はともかく、ヘアメイクが圧倒的にダサい。「ブレードランナー」でのレイチェルの上唇のルージュの引き方を見てみろよ。アレだよアレ「2049」に足りないのは。

※コレだよコレ!人中(じんちゅう/鼻の下の溝)に突き上げるように尖らせた2つの山!このリップの引き方が「ミソ」なんだよ、あと「もどり」がついた眉毛の書き方とか

もともと「ブレードランナー」自体が「SF仕立てのフィルム・ノワール」なんだから、物語に深みなんかないんですよ。
感傷的で優しいレプリカントが自分探しに右往左往する物語。
「女なんかビンタで言うこときかせりゃいいんだ」な中年刑事が美しきレプリカントと手に手を取って逐電する物語。
それの続編と思えば。
レプリカントの革命?とかほんと、どーだって良いですよ(暴言)

そんなことより、ヴィルヌーヴ監督…広げた風呂敷をたたむ気があるのか(多分、無い)
って言うか、「フィルム・ノワール」なのに、流れる音楽はジャズじゃなくてフランク・シナトラエルヴィス・プレスリーとか。どーしてくれるんじゃいなんだこの「汚れっちまった悲しみに」な感じわあああああ(´;ω;`)

しかもしゃらくさい事に、絵的にはリドリー・スコットリスペクトじゃなくて、アンドレイ・タルコフスキーリスペクトな映画だというのが果てしなくずっこける落ちですよねえ…
この映画2時間半ほどあるんですけど。
本当に一生心に残るような映像体験をしたい!のであれば、アンドレイ・タルコフスキーの「ストーカー」でも見てたほうが良いんじゃないですかねえ。よほど有意義な2時間半の使い方な気がします。


※おまけ 当時のレイチェルと今のレイチェルの中の人