山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

ラップの新時代の到来

ヒプノシスマイクの3rdライブ。いろいろと見どころがありましたねえ。
覚えている限りでは↓

・幻太郎の勧進帳のシーン(自分の生い立ちを感傷的に散々語った挙げ句、実は自分が朗読していた本は中身が真っ白で「全部、嘘w」だったという種明かしを最後に見せてくれる)
・歌い始める前に突然、「みんな!一歩ずつ下がって!!」とまるで正義の味方の警官みたいに観客に向かって号令をかける駒ちゃん。悪徳警官を演じているはずなのに、本人の素の部分(観客が興奮して前に押し寄せていたので心配だった模様)が出ててとても良かった。
・歌い始めた途端にいきなりフルスロットルで瞳孔が開きっぱなしの理鶯 役が憑依しててすごい迫力でした。
・その理鶯と三郎のメンチ切り合いのシーン 久しぶりにあそこまでおでこをゴリゴリすり合わせる本物のメンチ切りを見ましたw
・中王区(ちゅうおうく)にいるという幻の国家権力ナンバー2の無花果さまが突如降臨。あまりの美しさにワシの目がくらんだ(ヒプマイの世界では女性が絶対権力を持ち、男性を性的に消費しながら人生を楽しんでいる様子。全女性峰不二子状態の世界観)
無花果さまから「下郎!」と呼ばれて「生まれて初めて下郎!って言われた…」と何故か感動しているドクター(新宿ディヴィジョン)

ライブ事態は2時間半。全23曲を見事に歌い上げて、Zeppオダイバは熱狂のるつぼでしたね。
生まれて初めて、ラップのライブを最初から最後まで見ましたが、とーっても楽しかったです。

ヒプノシスマイクの中で、横浜ディヴィジョンの悪徳警官・銃兎を演じる駒ちゃんは、弐号機がごひいきの声優さんなんですね。
背が高くて男らしくて、バイクとカメラを愛する声優さんです。
SideMでは海洋学者のクリスを演じておられますが。
このヒプノシスマイクでは七三分けに細身のスーツ姿の悪徳警官を演じてて、「これはコレでくそエロいわね、すごくいいわ!」と親子で思わず確認し合いました(^_^;)

「SideMでは絶対に未来永劫、拝めないであろう、セクシー駒ちゃんが見られて良かったね!いやー眼福眼福」と弐号機と言い合いつつ家路につきましたw

あと、興味深かったのは、本職のプロのラッパーが出てくると。
何故か御本人が作った楽曲の魅力が、御本人が歌うことで半減するんですね。これには少し驚きました。
プロが作った架空の世界の物語を、プロの俳優が歌い演じることによって説得力が増しているんだった_そう発見する出来事でした。

ビートルズ以降、シンガーソングライターが尊重され。
「自分で作った歌を自分で歌うのがエライ」「価値がある」みたいに言われてこの方久しいわけですが…

「プロが描いた歌の世界を、プロの歌手や俳優さんがそのスキルによって演じて歌うのって実はすごく大切なことなんじゃないだろうか」とワシはこの年になってよく思うんですね。
その楽曲を輝かせるためにはプロの手を借りる、それも必要なことなんじゃないですかね。
ヒプノシスマイクのライブを見ててそう感じました。

それぞれに特徴のある「いい声」を持ち、演技力もある11人の男たち(一人欠席だったため)が一斉にユニゾンでライムを刻んでいくその瞬間に生まれるものすごいグルーヴ。
これはなかなか他ではお目にかかれない味わいですよ。