山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「ハウルの動く城」

実は初めて見ましたの「ハウルの動く城」(2004年 宮崎駿監督)
実は結構楽しんで見てしまいましたねw

倍賞千恵子が少女の声を演じるのはいったいどーなのよ!?とは思いましたがw
コレは「ロックスターの悲劇と彼を推している腐女子の物語」なんですね。そう見るととても合点のゆくお話でした。

よくあの、腐女子と呼ばれる人たちが、自分の推し(あこがれの対象となる異性)に対して。
「そんな面と向かって対面したいとか恐れ多い!私は推しがいる部屋の壁になって、静かに推しを見ていたい」
みたいなことを仰るのですが。
なるほど、「恋愛の対象にならないものになりたい」って部分では、「呪いをかけられて、いっそ老女に変身してしまう」というのもおおいに「あり」ですよねw

そして自分の推しは子供時代に燃え盛る強力な魔力を持った「火の悪魔」と契約を交わした身の上で。
その「火の悪魔」を「音楽」とか「ロックンロール」と考えてみれば、なんだかとっても自然に見える物語でありました。

なんせ彼(推し)は「火の悪魔」と契約を交わしているから、年を取りません。いつまでも若々しく青春時代をいつまでも延長戦で過ごしているような人物です。
本業の魔法に身を捧げている以外では女の子のお尻を追いかけて回してて、恋の狩人たる自分であることに余念がありません。
そんな彼を「物言わぬ壁」となり、「ほぼ掃除をする以外では家具みたいな存在である老婆」になって、見続ける。決して自分は彼の恋愛の対象になることはなく、ただ、見守り続けることができるなんて。
「女ストーカーにとってはまさに、畢竟の夢!」( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \

そしていつの間にやらハウルには自分の正体がバレてて、いつの間にか勝手に恋してくれてるなんて(正しくは別に勝手に恋したわけじゃなくて理由もあるんですが)
おう、まさに少女漫画!しかもイケメン二人に求愛されてなんだか大儲けw

そしてハウルは自分の魔法使いとしての魂を突き動かす悪魔の炎(ロックンロール)と身を分かち、自分の魂の行き先と自分の個人的な人生を両立させることにして、無事、呪いが解けた主人公(帽子職人の地味少女ソフィー)と結ばれて、二人で冒険を続けることにします。

「なんだか女心がわかっている作品だなあ珍しいなあ」と思ったら原作者は女性なんですね(^_^;)なるほど