山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「ゲド戦記」を見る その3

とまあ、この「公開自殺&親殺し」の映画を見ながら、「ふふふ、なんか面白いなあ」と薄ら笑いを浮かべていたら、一緒に見ていた長女がこんな事を言うデスよ↓

「どうしてこの映画の世界では、空では雲があんな早さで移動しているのに、地上にはそよとも風が吹いてないの?草が揺れないの?上空でアレだけの早さで雲が動いていたら、地上もこんな吹きさらしの場所じゃ強い風が吹きすさんでいる筈だよ?」

おお!(゚д゚lll)
我が娘、さすがだなw
ワシなんか、「なんて空気が淀んでいる映画なんだ」と思いながらは見ていたんだけど、そうかその理由は、「主人公が風に吹かれていない、凍り付いたような世界にぼーっと佇んでいる」ってせいだったんだわ。
そう言われて良く観れば、本当に各シーンその通りでしてw

「さすが、閉所恐怖症気味のキミは目の点けどころが違うな!」(長女は閉所恐怖症気味で、窓が開いてないと冬場でも息苦しくなる)
と言うと、長女怯えたように、
「こんな風が吹かない世界、オレだったら息が詰まって死ぬ」
ですと(^^;

そう言われてみれば、この映画、随所にそんなシーンが多くて「なるほど!」と膝を思わず叩きましたね。
全てが「絵に描いた餅」(意味不明)

いかにもありそうな動きをただなぞっているだけなので、その内実が全く伴っていない&説得力に欠ける演出の数々。
「まー、シロウトさんだから仕方ないんだけどね、でも良い大人がやる事じゃないよね」
まるで「僕は普通の生活者としての生活すらまともにはやった事がありません」という告白大会でして。
失笑の連続でありました。

この人はきっと、土を触った事も無いし、畑を耕した事も無い。
料理もした事無いし、草原で風に吹かれた事も無い。
川で泳いだ事も無いし、動物に触れた事も無いんだろうな。
__という事はよーくわかりました。

「そんな人がこんな映画を作ろうなんてよく思ったわね!」(感心)

だから、まるで「宇宙人が書物で読んだ事を基にして作った地球の暮らし」みたいな印象を受けます。
「宇宙人地球ステイ日誌」みたいな?
そしておそらく、「村のご近所クソババア」の妙にステロタイプな感じは、「渡る世間は鬼ばかり」あたりを参考になさったんじゃないんでしょうかね?